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エッセイ・詩など

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たまにぽかんと浮かんだ思いや言葉をエッセイ・詩にしています。 できるだけ、シンプルに伝わりやすい文章を目指して。
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#詩のようなもの

【エッセイ】警備員のおっさん

昨日は2年間お世話になった職場の最終日だった。 ノンフィクションのストーリーとして、心に残ったことをエッセイにして残しておきたいと思う。 ———————————————————— <今日の一曲> 憂歌団 / おそうじオバチャン この前ライブハウスで少し演奏したので憂歌団が頭に残ってます。代表曲的なこの曲、今回の内容ににぴったりなのでチョイスしてみました笑 おばちゃんじゃなくて、警備員のおっさんですがww ———————————————————— 警備員のおっさん お

【エッセイ】“謙虚”になること

週明けの朝の少し憂鬱な気分のなかで───。 歩きながら顔を上げて 朝の光を額で受けとめると 少しあったかくなって あらためて目が覚めてくるような感覚になった。 道端のベンチに荷物をおいて、 傍にある花壇の花をしゃがみこんで撮影しているおばさんが目にとまった 時間が止まったような空間の中で お花畑の中にいるような空気が流れている しばらく歩いたあと、僕も思わず立ち止まって 道端にある草花に目を落として眺めていた────── すれ違う人たち。 あらためて意識すると、僕よりも

もっと・・・

何かできることはないのか 何かもっと、大切なひとを支えるためにしてあげられることは 自分はひとのために変わってこれたんだろうか ひとに自分の知識や経験を押し付けているだけで ひとを変えようとしているだけじゃないか 溢れる思いと感情で 必死になっている自分と向き合ってみると 余裕がなくなっていて 全く逆のロジカルなことを並べ立てて なんとか自分を納得させているだけで かといって 黙って賢者のようにふるまうこともできず 溢れる思いと感情にまかせて ふるまうほど若くない 自

時は後もどりすることなく流れている

時は後もどりすることなく流れている 目の前にあることを見つめると 頭の中考えていることは 決して目の前に現れないことだとわかる 未来は予測できるわけもなく ただただ、 目の前にあることの連続だということを わかっているつもりでいるようで また、頭の中で何かを考えようとしている ひとからどう思われているか考えても ひとは驚くほど自分のことをみていないことに気づく ひとのことを考えていても 気がつけば自分のことを考えていることに気づく 偶然の出来事に背中を押されて 一歩踏

【エッセイ】母のもとに

あわただしく朝のルーティーンをこなしながら、 もう家をでる時間だからと 忘れ物がないかな、と荷物を確認する パソコン、お財布、衣服など、 でも新幹線に乗り込んだあとに ビタミン剤や充電して準備してたシェーバーを忘れていたことに気づいた。 今回実家にいくのは帰省でも旅行でもないから 忘れ物なんてどうでもいいな。 少しでも近くで 少しでも何かできることをしたくて── 弟からのLINE── 「近くの駅から実家まで車で送ろうか?」 いつもならありがたくお願いするところだけど 迎

溢れる感情

凍てつく空気の中の恐怖と不安── どうしようもないジレンマ 苛立ち、怒り、やるせない思い。 打ち消す術はなく 無力感に打ちひしがれ 心は泣き叫ぶ。 誰かの助けを求め 縋る藁もなく もがき苦しみ、やがて疲れ果てた。 すべてのことを 受け止め受け入れる覚悟はできた。 苦しみの後の楽しみ 怒りの後の優しさ 哀しみの後の喜び それを打ち消したり、否定したりしない。 あるがままの感情は────── 抵抗するためにあるのではない、 作り上げるものでもない、 ひとと較べるもので

朝陽を浴びて

昨日は行きつけのお店を含めはしご酒。 たくさん飲んだ割にはあまり食べなかったから、 コンビニでなんとなく 赤飯おにぎりとホットコーヒーを買って、 ポケットで暖めながら 神社の中の広い通りを歩いている。 すれ違う人たちも すっかりあったかそうな服装になっていて 女学生の白いフカフカのマフラーが まぶしく感じる。 神社の銀杏の大きな木々は すっかり黄金色になり 時おり、ヒラヒラと舞い落ちる葉っぱは 冬のステージみたいで 掃除をしているおじさん達が それをブンブンと吹き飛ばして

【エッセイ】心安らぐとき

日々の喧騒とした 仕事の時間が始まる前に、 ゆっくりと地面を踏みしめ ぼーっと、無心になって 歩く朝の散歩の時間に幸せを感じる。 ゆとり、余白、合間の時間。 いろんな事に集中して 何かをやり遂げることよりも その合間の時間に 自然体になって、ポカンとして 見えるものから感じ、 いろんな音に耳を傾ける、 空気を思いっきり吸い込んでみる。 そんなときに、 ふと、心が安らいで 自分のありのままが見えてきたり、 生きて行く活力が沸いたり、 他人やまわりの生き物 大切なひとや か

スイッチを切り替えて

スイッチを切り替えて 週末の朝はいつもよりも早くスタートする 一時間早く起きて動き出すと 薄暗い空の下、少し寒くなった風を感じながら 身体が暖まってくる感じが心地よい 毎日歩いている道も 人通りがなくてガランとしているから すっきりしていて清々しい空気が流れている スイッチを切り替えて一日がはじまると 何もかもが新鮮に見えてくる 町並みや木々や草花や その回りの空気でさえも じぶん自身も新しくなったような感覚 公園の池のほとりで朝陽を浴びると 世界のスイッチが切り替

【エッセイ】深呼吸

いつものように一日がはじまる 寝起きが悪かった日は なんとなく自分を俯瞰して 「今日は調子が悪い?」と 少しだけ、不安な心が汲み上げてきたりする そんな時は歩くのをふと止めて 立ち止まる空間を見つけて 大きく深呼吸を三回くらい。 普段は意識しない呼吸に意識を向けると 自分の中の命を感じながら 少しだけ、前向きな心が汲み上げてきたりする 無心になって、一歩踏み出して また歩き始めると しばらくして、さっきとは違った感覚、 無意識の中に意識できる 前向きになった心を感じ

再生

朝さんぽ

朝のさんぽは、心を整える時間 神社の結界に入ると 穏やかな空気に包まれて 喧騒な時間に忙殺されている心を リセットして余白をつくる 自分だけで出来ることは ほんの少ししかないことを感じながら 大切なひとのことを思う 気づけば、いろいろ考えて 自分の心に負担をかけていたり 余裕をなくして、 自分のことしか考えなかったり 腰を据えて 出来ることを精一杯やってみる つまるところ、 それしか出来ることはない。 小さい頃、好きだった絵本のセリフ 「ま、ぼちぼちいこかということや」 池の鯉さんが呟いているみたい 歩き出すとまた 今日も一日頑張ろうと 心のスイッチの音が聞こえた。 ©️2023 Mahalopine

ひとときの朝焼け

土曜日がはじまった。 5時10分起床。 今日もラジオ体操にいこうかと早起きしたら── まだ外は真っ暗 手を洗って、顔を洗って、歯磨きをして、うがいをして、 筋トレをする前にベランダに出てみると さっきまで夜みたいだった空が明るんできていた ──朝焼けのはじまり ぬいぐるみ達も早起きしていたので ベランダで朝焼け鑑賞開始。 みるみるオレンジになってきて── ほんの数分の間だけ 透き通るようなオレンジ色の空が広がった 早起きは三文の徳──とはいったものだけれど この空

朝のひととき

「なんか今日は暑いね」 神社にお詣りをしてから歩き始めると少し涼しくなった風の中でギラギラした日差しが射し込んでいる。 さっき神社の急な階段を登って、体はいい感じにアップされた状態。心地よい暑さに感じる。 「まだ入道雲あるしなぁ」 ビル群の奥の方に入道雲が見えた。 今週も気がつけばもう木曜日か。 週末はシルバーウィークだな、 どこかにふらりと小旅行にでも、と、今晩あたりに計画する予定。 土曜日の午前中までちょこっと仕事だから 午後からゆったりといくかなぁ。 今日も

秋の風

「なんかちょっと風が秋っぽいよね」 いつもの公園を過ぎたところ 土手沿いの木陰の小道には涼やかな風が流れている。 鼻から大きく行きを吸い込むと、 かすかな木々の香りのなか やわらかい秋を少し感じた。 周りの音もボリュームダウンしていて風に乗って運ばれてくる蝉たちの声も小さく聞こえてくるだけ 通りすぎる人たちも いつもすれ違う顔ぶれが 少し穏やかな表情で それぞれの感覚で秋を感じているよう 喧騒とした仕事のことを 考えることをふとやめて ベンチに腰かけて お気に入り