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エッセイ・詩など

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たまにぽかんと浮かんだ思いや言葉をエッセイ・詩にしています。 できるだけ、シンプルに伝わりやすい文章を目指して。
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2023年7月の記事一覧

【エッセイ】素数ゼミの夏

七月のおわり。 梅雨も明けて 夏も本番 朝の涼しい時間にする 散歩も 歩いてるうちに どんどんモワッとした空気に包まれてくる。 行き交う人々。 小型の扇風機を片手に横断歩道 待ちにぼーっとする 高校生 首に最新の 携帯型のクーラーをつけている サラリーマン 全身にファン付きジャンバーをまとう 鳶職人たち 僕はというと Tシャツに短パン、お気に入りのキャップで気持ち良く汗をかきながらいつもの散歩道を歩いている。 セミたちの声に耳を傾ける。 朝日が昇り日の光に導かれて 大

【エッセイ】夜のネオン 〜いつもの新橋の繁華街で

先日の金曜日の夜、職場メンバーと仕事の打ち上げで飲み会があった。 いつも、だいたい歩いて10分くらいの新橋の飲み屋が多いエリアにいくことが多い。 東京に住んで今年で20年──。 新橋のエリアはよく通っていたので色々な思い出が特に多い。 お客さんとの接待や職場仲間との飲み会、昔はよくパチスロ大会をしてみたり──帰れなくなってそのままサウナに泊まって翌朝またパチンコ屋に並んだり。 いろんな路線がハブになってる駅だから、みんな帰りやすくて、なにかと使い勝手がいいことも大きな理由か

梅雨あけの週のはじまり 夏の日射しの中 木陰を探しながら歩く 少し汗ばんでくる感覚 いつものお土産屋さんを覗くと 店主と程よい距離をとって 看板猫がくつろいでいる 週のはじめの店番は いつもと変わらない のんびりとした時間が流れている 七月も今週でおわりを迎える 夏の朝の時

【祭りのあと】 祭のあとの朝の神社は 凪の時間が流れる 行き交う人々は 静かになり 鳥は歌い 花は舞い 風はリズムを奏で 木々は産まれたての蝉たちを包み込む 涼しい風が 身体を通り抜ける 祭のあとの朝の神社は 凪の時間が流れている。 2023年7月21日

【エッセイ】心の距離

先週、体調不良で声が枯れてでなくなり── 数日たっておしゃべりな僕は急に不安な気持ちになった。 「こんな経験はいままでなかったかも・・・」 「もしかして、このまま声がでなくなたらどうしよう・・・」 大袈裟だけど、夜寝る前にいままでの人生で いろんな人と出会って、仲良くなったり喧嘩したりしたことを思い出していた。 社会人になってNTTに入社した頃 人と人とのコミュニケーションを豊かにする会社にはいったことを嬉しく誇りに感じていた。 電話というテクノロジー。 それは家庭と

【エッセイ】スナップするひととき

スナップするひとときは ふとした瞬間を切りとること。 スマホのカメラを起動して はっと感じた情景の方にカメラをかざす── 五感を通じて感じていることを 情報として記録に残す テクノロジーは人間の視覚を模倣し 光を加工しデジタルなデータとしてディスプレイに表示する── それは、ありのままに見ている今の情景には 到底かなわないけれど その感じているものの一部を表現する。 スナップするひとときは ふとした瞬間を切りとること。 僕はスマホのカメラを起動して はっと感じた情

目を覚ますと蒸し暑い空気に包まれる エアコンきっていたからかな いつものように筋トレすると 上半身が少し汗ばんでくる 朝の散歩は夏を感じる風と陽射しの中 日陰を探してベンチに腰かけた 缶コーヒーで一服して空を見上げると 緑のカーテンから溢れる光から 一日のエネルギーをもらった