202☓年、インターネットの世界はもっと「リッチ」になっていく
インフラに合わせて発展してきたインターネット
今日はぼくらが考えてる「未来の話」をしようかなと思ってます。
インターネットは、ずっとインフラに合わせて発展してきました。2000年前後は、たとえば求人情報であっても、今まで紙で手に入らなかったものがインターネットに上がるようになりました。情報がオフラインからオンラインに上がってきたのが2000年代。
で、3G、4Gと進んできて、文字だけではなく画像や音声、動画も上がるようになってきた。スマホも普及してきて、あらゆる情報、コンテンツを持ち歩くようになった。それが今だと思うんです。
それでもネットの世界って、30年間ほぼ「テキスト中心」で存在してたように思うんです。でも、これって「処理速度」とか「技術」とかの話で。みんなテキストが好きだったからというより、通信速度が遅かったからテキストでしか流通しなかったわけです。
実際、いまダントツ消費されてるのって動画なんですよね。動画とか音声はやっぱりもともと人間の身体になじみやすい。なんだかんだテレビとかが衰退しない理由もそこにあるんだと思うんです。
となると、これから「5G」になった瞬間に、次何が来るのかな? そう考えたとき、当然動画やARという分野は伸びるでしょうし、既存のテキストコンテンツも、より「リッチ」に変わっていくんじゃないかと考えています。
だから編集とかコピーライティングというものがすごく大切になってくる。なんですかね……インターネットの中に存在していた有象無象のテキストというのが滅びて、もっと洗練されたものになっていくと思ってるんです。
ふつうの人がリッチなコンテンツをつくれるように
「インターネットがリッチになっていくよね」というなかで、クリエイティブって個別対応しないとむずかしい分野でもあります。プロのコピーライターとかデザイナーとかがぜんぶ対応することはできない。プロのクリエイターにお願いすると、どうしても時間はかかるし、基本的に高単価にもなる。
ぼくらはここにテクノロジーをバーッと入れることで、もっとシステム化できたらいいよね、と思ってるんです。ぼくらの会社はいまんとこ、「動画の会社」みたいに見られてますけど、動画にこだわってるわけでもなく、よりインターネットがリッチになる方向のお手伝いができればいいなと思っているわけです。
これは、クリエイターを重視しているからこそです。クリエイターはものすごくリスペクトしていて、希少価値が高い存在です。でもインターネット上のすべてのコンテンツに関わることはできない。だから、僕らができるところはテクノロジーでなんとかして、それでもできないクオリティの高い部分をクリエイターにお願いできるようになるといいな、と思ってるんです。
クリエイティブという値段も工数もわからないような世界で「ここからここまではシステムでできますよね」という「ものさし」を作りたいなと思っていて。僕らはリチカという動画生成ツールをつくってるのですが、クライアントさん側が「ああ、ここまではリチカでできるんだね」と思ってもらえるようにする。そこが自分たちの市場になればいいと思うんですよね。
もちろんリチカでもできないことって当然あるので、そこはもっとちゃんとお金を払ってやらないといけないんだなとわかる。本物のクリエイターの価値の向上にもつながるはずなんです。
読まれるサイトと読まれないサイトがはっきりしてくる
環境に合わせて表現も変わってきた。いまポケベルしかなかったら数字でしかやりとりできないけど、そんなことはないわけです。今後5Gの時代になると、動画だって、ダウンロードの時間もいらない、読み込む時間もなく、すぐ見られるようになる。動画どころかARももっとカジュアルに使われるようになるかもしれません。
あと僕らが思ってるのが、「読まれるサイトと読まれないサイト」みたいなのが、いま以上にはっきりしてくる気がしていて。
今までって、検索で仕方なく引っかかっていた「ハズレサイト」みたいなのにあたることもありました。いかにもアフィリイトみたいなページを仕方なく見ないといけなかった。でもこれがけっこう駆逐されていくんじゃないかと思ってます。
動画とかビジュアルが入ってくることのよさって、一次情報を持ってる人たちの力が強くなるところだと思っていて。ようはかんたんにコピペできなくなる。マネっこができなくなるはずなんです。
そういう意味で、ちょっと脱線するかもしれないんですけど「オタクの時代」が来るなと思っていて。オタクって、ようは一次情報を持ちまくってる人たちですよね。そういう人たちが強くなると思うんです。
いまのインフルエンサーの人たちって、まずは「一次情報」を持っていて、かつ「見せ方」がうまいんですよね。たとえばインスタグラムだったらインスタグラム、ツイッターだったらツイッターに最適化する能力もある。情報を持っていることにくわえてマーケティングスキルも高いんです。それが今後はマーケティングスキルがない人たちでも、一次情報を持っていれば存在感を出せるようになっていくんじゃないかと思うんです。
オタクの時代がやってくる
僕らがリチカでコンテンツの「型」をつくる。その型の中でしゃべってもらえれば、マーケティングスキルがなくても影響力を持つことができる。うちのCFOが一人で全国の水族館めぐりをするくらいの魚大好き人間なんですけど、たとえば彼に「魚についてしゃべって」といったら、たぶんストップかけないと一晩中しゃべり続けるんですよ。でもリチカの型でわーっとしゃべってもらえれば、すぐコンテンツになる。
これから、そういうオタクの価値が相対的に上がってくる。一次情報を持っていればインフルエンサーになれる時代が来ると思ってるんです。見せ方を整えてあげるだけで、オタクがすごく輝く。イメージ的には「マツコの知らない世界」です。あれは、専門家がわーっとしゃべってもマツコさんの適度なツッコミでストップが入るじゃないですか。ああいうインターネットが来るんじゃないかなと思ってるんです。
今は道具に最適化できた人がまず目立ってるみたいな感じです。ユーチューバーにしろ、ティックトックにしろ、いち早く文脈を理解して、その質が高いか低いかというよりも、マーケティングスキルが問われる。もちろんその技術もすごいんですが、それがなくても活躍できる世界が来るし、その手助けができればいいなと思ってるんです。
魚でもなんでも、なにかが「好き」っていうのはなにものにも代えがたい価値だと思うんです。その強さって、計り知れない。「好き」のパワーが強いオタクが輝くようなインターネットになるとおもしろいなと思ってます!
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