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事を成す為のOKR
こんにちは。
いつもいつも情報を発信しないとと思いながら気づいたら時間が過ぎていきます。
直近で書いた記事は何だろうと振り返ってみたら、2022年7月に書いた下の記事でした。
今回はアイザックにアドベントカレンダーに載せる記事を書きなさいとコーポレートチームから指示を受けましたので、筆を取らせていただいています。
形骸化ランキング一位のOKR
さて、実際に何を書こうと思ったのですが、みんなにとって有益な情報を書きたいなと思ったので、形骸化ランキング一位のOKRをどうやって運用に乗せるのかについてお話ししたいなと思ってます。
事業を成長させるにあたって、大事なのは戦略と実行です。そしてこれらが結びついてるのがとても重要です。この戦略を達成するためにこの実行をします、みたいなものです。この紐付けができていないと、1年経過して結局自分たち何をやっていたんだとなることが多いです(そして事業も成長していないことが多い)。ちなみに戦略と実行についての本は以下がとてもとてもおすすめです。
戦略と実行が大事とわかった人たちがどのようにそれをやろうとするのか。今だと大抵の人はOKRというフレームワークを使うと思います。OKRについては、それを生み出したGoogleさんの説明ページがとてもわかりやすいので、そちらを読んでみてください。
さて、このOKR一番の問題点は導入したはいいけど、結果運用されず、必要性もわからないまま形骸化する、という結末を辿ることが多いです。これは結局OKRってこういうものだよというガイドばっかりで、実際にどうやってそれを運用まで落とし込むかのガイドがないのも一つの理由かと思います(もちろん必死に運用しようとしないチームにも問題はあると思います)。
なので、今回の記事では、OKRをどのように運用に乗せ、事業を成長させていくのか、について具体的な事例を交えながら説明していきます。
OKRを運用に乗せるにあたって、大事なのはたった3つしかありません。それは、
Key Resultの定量的目標を達成するためのProjectsを発足させる。
Objective、Key Result、Projectそれぞれで責任者を一人必ず決める
週次でOKRの進捗を確認する定例を作成する
です。これらについてなぜ大事なのか説明していきます。以下Key ResultはKRと略す部分があります。
Key Resultの定量的目標を達成するためのProjectsを発足させる。
皆さんご存知の通りOKRのKRの部分Key Resultは必ず定量的目標を持ちます。例えば「インストールからの登録率を35%から50%にする」などです。この50%という数値もちろんえいやで決めちゃう人もいると思うのですが、ブレイクダウンしていって実現可能性を見極めて決めるというのが重要です。この時のブレイクダウンがそのままProjectになります(ただし、ブレイクダウンしたからといって目標値はちゃんとムーンショットゴール(実現可能性が難しいもの)にしてください)。
「インストールからの登録率を35%から50%にする」のKRに対して、考えられるProjectとしては
ユーザー情報入力フォームの項目を少なくすることでフォーム入力完了率を~%から~%に向上させる
電話番号登録だけでなく、SNSアカウントでの登録も受け付けることで、登録ボタンのクリック率を~%から~%に向上させる
みたいなのが考えられます。これらの向上により、50%のKRが達成できる、みたいな感じです。
次にそのProjectに期限を決めて、Slackのチャンネルを作りましょう。命名規則は「pj-231231-インストールからの登録率を35%から50%にする」みたいな感じでいいと思います。そのProjectの話はそのチャンネルでするようにすること、チャンネル名に期限が入ってることでそのProjectの実行を強制されます。
Objective、Key Result、Projectそれぞれで責任者を一人必ず決める
Objective、Key Result、Projectそれぞれで責任者を決めるのはとても重要です。
どのようなものであっても、責任者がいないと物事は絶対何も進みません。
Objectiveの責任者はKRの責任者たちの進捗を管理する、KRの責任者はProjectの責任者たちの進捗を管理する。
このようにすることでProjectの達成がKRの達成につながり、KRの達成がObjectiveの達成につながります。
週次でOKRの進捗を確認する定例を作成する
定例かよって思う人がいるかもしれませんが、この世の中定例の力を軽んじてる人が多すぎます。MTG多いのは悪だ、MTGは短くするべきだみたいなことを仕事ができない人ほどいいますが、必要なMTGは必要です。そして良いMTGは物事を大きく推進する力になってくれます。今回述べる定例はまさにそれです。私は「週次OKRミーティング」みたいに名付けています。
現在の期で行ってるOKRに関わってるKR以上の責任者が全て参加する定例を週次で開催してください(もちろん会社の規模が大きい人たちはいい感じに分解してください。
そしてKRの責任者から先週からのKRの進捗を発表してもらいます。KRで設定している定量的目標の数値は先週からどのくらい良くなったのか、KRを達成するための各種Projectsの進捗はどうなのか。などです。このとき重要なのは進捗は必ず期日までの残り時間も記載してください。例えばKRで達成すべき数値まで残り30%ほどだが、残りの時間が20%しかなかったら進捗はビハインドしてるので、焦らないといけないとわかります。
フォーマットを共有
なるほどなるほど、OKRを運用に持っていくやり方は何となくわかった。あとは自分で試行錯誤しながらNotionか何かで作ってみよう、大変だ。みたいな人がいると思うので、Notionのフォーマットを共有しましょう(僕はnotionでやってるので)。
ObjectiveとKey ResultとProjectはNotionのリレーションを使って、1:nの関係で作ってください。
Objectiveのフォーマット
# Objective
(ストレッチ ゴールをOKRに設定してください。ストレッチゴールとは、目標を 70% 達成できれば成功と言えるようなものです。すべて達成した場合は驚異的な成果と見なされます)
# Key Results
(計測可能で、実現すれば目標達成に直接結びつくことがわかるような指標にしてください)
# Background
(バックグラウンドを読めば、なぜOKRに書いたことを行いたいと思うのかを十分理解できる程度の解像度で記載してください)
# Non-goals
(OKRにあえて含めないと決めたこと、スコープ外のことはなにかを明記します。これを明記することで、関係の薄い議論を避けることができます。)
# Alternatives Considered
(OKR設計時に他に検討したものを記載する)
# Results
(各Key Resultで結果については詳細に記載してもらうので、OKRとしての結果は、全体を通しての振り返りを記載してください)
Key Resultのフォーマット
# Key Result
(計測可能で、実現すれば目標達成に直接結びつくことがわかるような指標にしてください)
# Background
(バックグラウンドを読めば、なぜKey Resultに書いたことを行いたいと思うのかを十分理解できる程度の解像度で記載してください)
# Risk/Pre-mortem
(この取組みが失敗するとしたら、何が原因となり得るかを明記。プレモーテム(死亡前死因分析) は失敗の可能性を大きく軽減する助けになります。)
# Projects
(このKey Resultを達成するための施策を記載してください)
# Progress
(Key Resultの進捗が誰がみてもわかりやすい形、必ず期限に対しての進捗率がわかる形で記載してください)
# Results
(Key Resultの結果を記入してください。定量分析、定性分析から得た事実、見解を全て書き出し、なぜそのような事実、結果となったかの仮説を検討してチームでしっかりと議論しましょう。)
## Overview
(Key Resultについて、具体的なデータや成果を示してください)
## Achievements and Challenges
(達成できた点と直面した課題について記述してください)
## Learnings and Insights
(学びや洞察を共有してください)
Projectのフォーマット
# Goals
(このプロジェクトのゴール。この取り組みで何を達成しようとしているのか、この機能によってどのようなユーザー課題を解決しようとしているのか)
# Background
(バックグラウンドを読めば、なぜゴールに書いたことを行いたいと思うのかを十分理解できる程度の解像度で記載してください)
# Success Metrics
(何を測定し、何をもってこの取組みを成功と定義するのか、どうしたらゴールで定めた内容をクリアしたと判断するのかを定量的に定める。)
# Functional Requirements
(何を構築するのか、何をするのかを詳細に要件定義します。この機能要件を読めばエンジニアとデザイナーが何の疑問もなく手を動かし始めることのできるレベルまで、解像度を上げて記入。)
# Progress
(プロジェクトが進捗しているかどうかを周りに共有するために毎週の進捗を記入してください)
# Results
(取り組みが終わったら、分析した結果を記入します。定量分析、定性分析から得た事実、見解を全て書き出し、なぜそのような事実、結果となったかの仮説を検討してチームでしっかりと議論しましょう。)
最後に
如何だったでしょうか?ぜひOKRを、事業を成長させ、社会をより良くするために利用してもらえると嬉しいです。
アイザック社では引き続き採用強化中ですので、アイザックに興味あるよーとかお話聞きたいよーという方はぜひ以下から応募よろしくお願いします!
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