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魚沼コシヒカリの田植えです。

魚沼といえばコシヒカリ。
HATAGO井仙ryugonでも、
ごはんはおもてなしと考え、
毎日、釜炊きの炊きたてを提供しています。
そのコシヒカリを10年以上前から
作ってくれているのが、
塩沢にある宮田農産業。
おいしさの秘密を探しに、訪ねてみました。


宮田さん

 訪れたのは5月中旬。毎年、5月頭に始まるコシヒカリの田植えも、中盤に入ったところだという。水を張った鏡のような田んぼに、8条植えの田植え機が、ぐんぐん苗を植え付けていく。「今日は社員が操縦していますが、GPSを使って運転手なしでやることもあるんですよ」と宮田広美さん。宮田農産業が管理している田んぼは40町歩。田植えと稲刈りだけを請け負っている田んぼを合わせれば60町歩になるという。1町がだいたい1ha、1haが100m四方だから…と計算してもイメージできない。「ディズニーランドとディズニーシーを合わせたくらい」と言われ、とてつもない広さを実感する。


ぐんぐん田植えを進めます


 そもそも、なぜ魚沼コシヒカリがブランドになったかといえば、その味だ。炊けばつるつるぴかぴか、食べれば粘り気の中に甘みと旨み。特に夏の寒暖差が旨みと甘みを凝縮させると言われ、魚沼地区の中でも、山に近い塩沢エリアは、最も美味しいコシヒカリを産出すると言われている。豊富な雪解け水もある。そんな土地の基礎力に、さらなる強みを加えているのが宮田農産業の「選別」という作業だ。「おいしいのはあたり前。うちでは機械を使って選別も自社管理し、一等級以上の米を出荷するようにしています」。「この辺で持っているのはうちくらい」という色彩選別機は、収穫したコメ一粒一粒に光を当て、カメラが品質の良くない米をより分ける。雑味の出る米を省き、品質を均一にすることで、安定のおいしさが生まれるというわけだ。


若手ファーマー・春は農家、冬はスノボーダー!


 それにしても頼もしいのは、若手が多いこと。大型田植え機を軽々と操り、田んぼの際では育苗箱を運んだり、セットしたり。聞けば社員には「冬、スノボできるなら継いでもいい」と言った宮田家の次男をはじめ、スノーボーダーとして活動する30代もいるという。かつてこの地域では、農閑期になると、囲炉裏端で手仕事をしたり、民宿を経営してスキーヤーを受け入れていた。現在は、農業とスノボの二期生活。これは新しい雪国暮らしの形なのかもしれない。

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