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【007 "6-2"】シリアス路線から一転、アクションに振り切った『007/慰めの報酬』

「007って何?」という方はこちら↓
をご覧ください!

前回「007/カジノロワイヤル」に引き続き、007シリーズについて取り扱っていく。比べたら前作の方が好きなぁという感じだが、今作も楽しめた!しかも人生初の007なので思い入れもある。

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■新しさ、寂しさ、喜びは紙一重

前作「007/カジノロワイヤル」では、最初こそ不安はあったものの原作通りの寡黙でタフなボンドを演じきり、新規ファンを獲得しつつ古参ファンも納得させたダニエル・グレイグ。しかし今作はどうだろう?銃のスコープを覗く誰かを射殺するところでメインテーマが流れるオープニング(この演出は何故かエンディングに)、「Bond, James Bond」と名乗る、ボンドガールとカンケイを持つ(オルガと寝てない) …etc  ボンド映画の代名詞とも言えるこれらのお約束。その様式美が守られていない。ダニエル・クレイグ世代の私でも、「あっ…無いんだ」と少し寂しかった。その反面、「007/ゴールドフィンガー」のオマージュ演出はアガッた。「ゴールドフィンガー」は007シリーズ2作目なのだが、シリーズ通してもかなり好きな1本。コネリー=ボンドではダントツでNo.1なので記事書くかも? 

■アクション全開

冒頭からカーチェイス。もうここで心を掴まれた。仲間の裏切りによる逃亡を追いかけ、オートバイでらボートで、飛行機で、ホテル爆破… 今作の見どころはなんと言ってもアクション。それも過去の007では観たことない種類のアクション。007としてどうなのかという意見もあるかもしれないが、6代目にもなって同じようなことをしていてはリブートの意味がない。新規ファン獲得のためにもいい選択だったと思う。映画館で観れなかったことを本気で後悔するくらいカッコ良かった。

■00の職権乱用?

00エージェントは任務中の殺人を許可されている。したがって007シリーズでは挨拶するかのように人が殺される。特に今作は。ヴェスパーの復讐を試みようとする今回のボンドは気性が荒い。すぐに殺しては、Mに証言が取れないと叱責を受ける。前作の冒頭で00エージェントに昇格したボンドは、まだ未熟。その演出も新しい。

■地味だけど好きなシーン

アクションが多くたくさんの見どころがある中、何気に好きで忘れられないシーンがある。それはボンドが他人のタキシードを着てパーティに参加するシーン。持ち主よりも着こなしている。スーツの似合うオトナの男はカッコいい。

■ボンドガールと共鳴する"復讐心"

今作のボンドガールを演じたのは当時無名女優だったオルガ・キュリレンコ。女性との関係の持ち方は前作から変わっており(今後もシリーズ通してだが)、時代の波には逆らえないのかという感じ。ショーン・コネリーやロジャー・ムーア時代なんて、出会った女性全員と関係を持つ勢いだったのに、今回はオルガとはカンケイを持つどころか、恋仲にもならない。復讐心が共鳴しているだけ。でもそんな現代風の関係がとてもリアル。ボンドが彼女に「深呼吸して、1発で仕留めるんだ」と人の殺し方を伝授するシーンがカッコ良すぎた。無名だったオルガは今作での活躍により、一躍有名に。しかし今後の作品で彼女の色気が爆発する。今くらいにボンドガールをして欲しかった。

■もしかしたら、ボンドガールだったかも…

「ワイルドスピード」シリーズや「ワンダーウーマン」でお馴染みのガル・ガドット。彼女は何と今作のボンドガールオーディションを受けていた。結果は落選、オルガ・キュリレンコが採用されるのだが、ガルのボンドガールは観たかった。「Mr & Mrs スパイ」というコメディ映画で魅惑的なオトナの雰囲気溢れる女スパイ役を演じたことがあるが、それがハマり役!魅惑的美女を演じたら右に出るものはいない。7代目ジェームズ・ボンドのボンドガール候補にしてもらいたい。いつも予想で盛り上がるのは新ボンド役だけ。ボンドガール予想も盛り上がって欲しいし、ガルに清き一票を!

■関連記事

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(6代目クレイグ1本目)

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(6代目クレイグ2本目)

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(6代目クレイグ3本目)

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