#186 覚悟を決めて入店・・・ニューヨーク1人旅 2018年11月18日(日)18日目・・・7

日本でだって1人でBarに入ったことがないし、お酒も呑めないのに、New Yorkで初めて1人でBarに行くという、誕生日の夜の、お誕生日ミッションを決行した。

20Fに着き、エレベーターの扉が開くと、そこはもう薄暗い店内。
大音量の音楽と、大好きなブルーの世界に少し嬉しくなった。

奥へ入って行くと、窓側にテーブルが並んでおり、先客たちがお酒を楽しんでいた。
日曜日の18:00。日本ではたいていの人たちが翌日からの1週間に備えて、自宅でゆっくりする時間だ。Manhattanではどうなのだろう。
一通りぐるっと店内を歩いてみたが、空いているテーブルがあり、それほど混雑はしていなかった。時間が早いこともあったのかもしれない。

入り口近くに白い大きなタイヤのような丸い椅子があり、女性2人客が座って写真を撮り合っていた。私も座って写真を撮ってもらいたい。女性客2人客終わるのを待って、頼んでみた。
「すみません、お写真撮っていただけませんか」
とコテコテの日本語で言いながら、写真を撮り終えた女性に、自分のiPhoneを渡した。もちろん日本語は通じないし、女性客が何か言っていたが理解できなかった。けれど、面白いもので、アイコンタクトやその場の雰囲気で、気持ちは伝わるものだ。セントラルパークのストロベリーフィールズで写真を頼んだ時と同じように。

丸い大きな椅子に座って写真を撮ってもらった。
ふかふかなソファーでニッコリと笑顔を作る。何枚か撮ってもらい、
「Thank you」
とお礼を言うと、なんと!
「メルシー」
と返事が返ってきた。え? メルシーってフランス語だよね?
英語圏の人じゃないんかぁーーい。びっくりした。

確かに観光地だし、人種の坩堝だから、取り立てて珍しいことではないのかもしれないが、周りはみーんなアメリカ人だと勝手に先入観で見ていたので、不意を突かれて驚いた。
元々店内は薄暗いし、なんたってここはNew York・ Manhattan。1人だろうが年を取っていようが、アジア人だろうが、誰も他人を気にしない。
よし、せっかくのチャンスだ。楽しまないともったいない。こんなところで尻込みしてたらダメダメ。さ、バルコニーに行かなくちゃ。だって、ルーフトップバーなのだから。

勇気を出してお店のスタッフに訴えてみた。
「アップ。上に行きたいんですけど」
どうせ英語は話せないので、右手人先指を上に向けて、堂々と日本語で言ってみた。するとスタッフのお兄さんは、私が英語を話せないことを悟り、黙って階段を指差した。振り向くと、私の後ろに、これまた大好きなブルーのライトに照らされた階段があった。

上っていくと、屋外に出た。
日本のビアガーデンのようになっており、並べられたテーブルと椅子は、大勢のお客さんでいっぱいだった。なるほど、だから階下は人が少なく静かだったのか。辺りを見渡しても1人客はおらず、たくさんのグループがお酒とおしゃべりを楽しんでいた。

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