#197 大渋滞で大きくイライラ・・・ニューヨーク1人旅  2018年11月19日(月)19日目・・・7

国連近くのバス停で待つこと20分。やっと来たバスで南へ向かう。
やはり時間帯のせいだろう、車内には小学高学年から高校生くらいの子どもの姿がチラホラあった。

乗ってから15分程は順調に走っていたバスだったが、日が落ちて、辺りがすっかり夜になると、渋滞に巻き込まれ、ほとんど動かなくなった。
数m進んでは止まり、しばらく止まってはまた数m進んで止まるを、延々と繰り返していた。
風景も良くわからず、標識は全く見えず、どこをどこに向かってどう進んでいるのかさえわからず、乗ってから1時間ほどたった頃には、10人足らずの乗客たちにも、さすがに苛立ち始めたようだった。

けれど、New Yorkerにとって、バスが動かなかったり、地下鉄の路線変更や、急な停車駅の変更は慣れっこになっているようで、あからさまに態度に出す人はいなかった。むしろ私がイライラしていた。
こんな渋滞は日本では交通事故などの大きな出来事か、帰省ラッシュくらいだ。
あまりに動かないので、目の前のポールについていたブザーを押そうと指を近づけると、隣に並んで座っていたおばちゃんが、私の腕を軽く押さえて制した。〝へぇ~、こういう時はブザーは押さないんだな〟と、理由はわからなかったが、学んだ。

乗ってから随分と時間は経ったが、走行距離はそれほどではないはず。
見ず知らずの所まで行ってしまう前に、もうこのさいどこでもいいから、次の停留所で降りようと思った。
けれども、延々と進んでは止まり、止まっては進むを繰り返していた。

時間がもったいなくてイライラがだいぶ大きくなった頃、やっとのことでバスは停留所に留まり、慌てて降りた。
正確にはわからないが、きっと車で10分もあれば行ける距離を、1時間半近くかけて移動した感覚だった。まったくとんでもない渋滞にあったものだ。

とにかくやっとのことでバスを降りられた。けれど、これもNew Yorkだと思ったら、あんなにイライラしていたのに、渋滞に巻き込まれたことさえ、良い経験をしたと思えたのだった。

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