ゆく年くる年まさかの年
ほんと、飽きない人生だ。
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今年の7月末にベトナムにやってきて、8月から仕事をしている。今までやったことがない仕事内容なので、商品を勉強しながら青息吐息で日々の業務に対応している。
商品の難易度もさることながら、社内の上司、同僚とベトナム語で会話をしなければいけないことがとくに難しい。上司の指示の理解を誤れば大きな問題になるのでわかるまで聞き返さなければいけない。進捗をベトナム語できっちり報告しなければいけない。
海外で働くのなら、奥歯を嚙みしめる練習を事前に何度も何度もおこなうべきだ。
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12月いっぱいで日本語を話せるベトナム人同僚が辞める。これで、日本語でたやすく仕事の相談ができる相手がいなくなった。
現地社長からは「来年からお願いする客先や仕事内容がもっと増える」と言われている。
こういうときは、映画「カリオストロの城」で、危険に追い込まれてダメージを負った次元が言い放った「さて面白くなってきやがった!」というセリフを胸のうちでつぶやくのが効果的だ。
あとは、前職で僕がよくおこなっていた方法だが、仕事で追い込まれているときに、事務所内でデスクからコピー機まで歩いていくときに腕を大きくふって能天気に歩くことも効果的だ。「こんなに忙しいのに、事務所内でなにしてんだろ」と自分に笑えてくる。ただし、これは今の職場だと少し難しいかもしれない。
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上司は結果で部下を褒める。当然のことだ。過程を褒めるのは、自分自身しかいない。
どんなに上司に叱られても、僕自身までもが自分を叱ってしまったら味方がいなくなってしまう。
おのれを甘やかすことがなんと大事なことか。
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2024年は僕が30歳になる年だ。
30歳になれば自動的に結婚できるわけもないし大人になれるわけでもなかった。子どものころにはわからなかったことだ。
子どもの僕は、自分がベトナムで冷や汗をかきながら働いているとも想像できていなかった。きっと、将来の夢だったコックになれていないことにも驚くだろう。
いつもあのころの想像は裏切られている。もっといえば、2023年始まりの僕の想像だってすべてはずれているが。
ほんと、飽きない人生だ。
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