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サービス提案ゲーム

昨年、Cooperのサービスデザインワークショップに参加した際の、ウォームアップのゲームが印象的だった。

「冷蔵庫」「電気ドリル」あと何かひとつ…忘れちゃいました… この3つのうちどれかを、ユーザーの目的を果せるサービスに置き換えてみよう!という頭の体操だ。

たとえば家に冷蔵庫がなかったら、新鮮な食べ物がストックできない。でもその代わりに毎日新鮮な食べ物が届けてもらえればOKだし、毎日体調にあったメニューを勧めてくれるデリが近くにあったら、健康な食生活が送れそうかも。

そう、ユーザーにとっての本当の目的は食べ物をストックすることではなくて健康な食生活を送ることだと、思考回路をスイッチすることが大切なのだ。


このゲームは私たち製造業人間にはとても新鮮だった。

我々はどうしても物を改良したり作ったりすることありきで何かを解決しようと考えてしまい、そのために目的をどこかですり替えてしまう。
このゲームでも、すぐ「じゃあ冷蔵宅配ロボ作ろ〜!」って考えちゃうし。


この考え方のシフトをちゃんと強く意識した方がいいなと思うのは、商品やサービスを受けとる消費者側の人々の意識のほうが、よりサービス志向が強くなってきたように感じるからだ。


友人は現在四人家族で暮らしていて、アイロンを持っていないそうだ。

夫婦とも内勤仕事なので毎日パリッとしたシャツは必要ないし、ハンカチはタオル素材の方が汗を吸うし実用的。実際問題たまにしか使わない人がアイロンをビッシビシにかけるのは至難の技だし、必要に迫られる場合はクリーニングに出せば良い。プロが綺麗に仕上げてくれる。

なるほど合理的である。


あれ、これって、さっきのゲーム通りじゃないか。

頭の体操をしてる場合じゃないのかも。

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