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『サンセット大通り』は背景を知るべき作品でした

1950年の映画、サンセット大通りを観ました。
そう、アンドリュー・ロイド=ウェバー作曲でミュージカル作品にもなったあれ。
2020年に日本でも再演されるので、原作を観たのです。

というのも、2015年にもミュージカル作品を観劇したけど、なんだかあまり印象に残っていなくて(たぶん寝たから)
話の内容もすっからかんだったので(きっと寝たから)
ターバン巻いてるおばさんと、若い男の人が出来る、くらいの前知識で鑑賞開始。

そもそも白黒映画自体が久々。
最近観たのは、マリリンモンローが出てる「お熱いのがお好き」だったかな。

サイレントからトーキーへ

サイレント映画から音付き映画(トーキー)へ移り変わる時代の流れに巻き込まれた映画界の人たちの話、という点では、ミュージカル映画の「雨に唄えば」と同じ。
でもこの作品はタップダンスを踊るような軽やかさとは反対に、重く、哀れで、怖さのある映画です。

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正直、見た後は
「で?」「へ?」でした。
「うんうん、確かにちょっと怖いし、主役のおばちゃん女優(ノーマ・デズモンド)が哀れだよね。昔はこういう暗いのが流行ったのか~。」くらい。
ほら、日本の音楽でも、昭和歌謡のベスト3はすべて短調で暗い曲が流行ったとか聞いたことあるし、戦争とかあったからみんな暗かったんだろうな~みたいな。
他の人のレビューでも、「とくにどうということはない」とか、「変なおばさんの話」とか、ひどいレビュー。。。

でも調べてみると、アカデミー賞の脚本賞とか、ゴールデングローブ賞もとってるし、「映画批評家が選ぶベスト~」みたいのにもたくさんランクインしてて・・・
そうそう、ミュージカル化までされてるじゃん!!(今回のポイントそこだった)

これが腑に落ちなかった。
そして発見したのが、映画評論家、町山智浩さんの映像でした。

なぜ『サンセット大通り』はヒットしたのか


詳細は動画をご覧いただきたいのですが
この映画は、映画の背景を知ってこそ、面白味がわかる作品だったのです。

まず、主役ノーマを演じるのは、グロリア・スワンソンさんという、実際のサイレント映画時代の大女優。そもそもこの役は「昔の成功を引きずったままのおばさん女優」という役柄で、オファーした女優がことごとく断ったということもあり、その中で本当に大女優が演じたというのは、当時の人は衝撃だったんだな、と。

さらに、他にもサイレント映画時代に監督や俳優をしていた方々が実名で登場しているというのもあって、昔の大活躍ぶりを見ていた観客側としては「あの人が!?」という驚きがあちこちに散りばめられていたということがわかりました。
本当に小ネタがいっぱいありすぎて、もう一度言うけど動画見てください。


となると・・・
ミュージカル作品としては、「ん?」となってしまうのが正直なところ。
だって、出演者関係ないからね。
本当に話の内容だけ。

もちろんロイドウェバーの曲はあるけれど・・・
ミュージカルならではの見どころはあるのでしょうか(見たのに記憶なくてほんとごめん)
来年、もう一度確かめようと思います!

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