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旅せよ!キュンパス〜その1〜

JR東日本から発売の「旅せよ平日!JR東日本たびキュン❤️早割パス」(以下略して「キュンパス」)。

今年初めて設定されたきっぷで、バレンタインデー(2/14)からホワイトデー(3/14)までの平日のみ有効。JR東日本全線と一部の第三セクター鉄道が丸一日乗り放題で10,000円。

青春18きっぷのような普通列車限定ではなく、新幹線など特急列車の自由席も追加料金なしでOK。指定席だって2回まで利用できるという超すぐれモノきっぷなのだ。発売は14日前までなので、きっぷが使える期間はあと少し続くものの発売は既に終了済み。

元々、平日休みがメインなので、特に有給休暇を取得する必要もなく、割り当てられた休日の中から都合のいい日を選択して出かけることにした。結果、四年に一度しか巡ってこない2月29日(木)に決定。

せっかくなので、新幹線で一番遠くまで行ける新青森を目指そう。日にちが決まってすぐJR東日本の予約サイト「えきねっと」で検索したところ、東北新幹線朝イチの「はやぶさ1号」は既に満席。みんな、考えることは同じなんだねえ。

仕方ないので、方針転換。上越新幹線の朝イチ「とき301号」の指定席を抑えた。「とき301号」からは秋田ゆき特急「いなほ」に接続するが、この時期は大雪や強風で日本海側を走る列車に影響が出る可能性もある。二つ目の指定席は確保しないままとした。

数日前に天気予報を確認すると、日本海側の天候はまずまずのよう。これなら「いなほ」は大丈夫かな。秋田から帰宅するなら「こまち」の指定席確保は必須なので、二つ目の枠は埋まる。

では、「いなほ」をどうするか。ゆったりした3列シートで知られるグリーン車は、日本海がよく見える下りの進行左側が一人がけ。ここが空いていれば特急券&グリーン料金が別払いでもいいなと思ったけれど、さすがに満席。進行右側通路席なら空席ありで、普通車指定席も通路側に空席がかなり残っている。

これなら3両ある自由席でも座れるだろうと楽観視することにした。帰りの「こまち」は、時間帯を決めきれずに予約しないままだけど、まあ何とかなるかな。

さて、当日。「とき301号」の指定席はかなりの乗車率。「キュンパス」利用者かなとも思ったが、巨大なスーツケースを引いた東南アジア系と思われる外国人が多いようだ。案の定、彼ら彼女らは、越後湯沢で大量に下車していった。

曇天の越後平野を快調に走って新潟着。

新潟到着後、乗り換え改札を経て在来線ホームの「いなほ」自由席停車位置へ向かうが、既に行列が異様。同じ「とき301号」からの乗り換え客なのか、そもそも「キュンパス」利用者なのかもよくわからない状況。

しばらく並んでみたが、たとえ座席を確保できたとしても、この人数で狭い車両に乗って移動するのはちょっと勘弁だなあ。

そもそも「いなほ」利用が前提なら、「とき」は自由席にしてこちらの指定席を確保すればよかったわけで、後悔先に立たず。最初、「はやぶさ」を指向していた流れで、「とき」の指定席を取ってしまったから仕方ないな。

実は、「いなほ」が運休となる可能性を考えて代替案も用意していたので、すぐに方針転換。満員で発車する青い車体の「いなほ」を見送った。

階段を上下して別の在来線ホームへ移動。目指すのは、喜多方や会津若松を経て福島県郡山へと向かう磐越西線。

通勤通学客を大勢乗せた4両編成の電気式気動車GV-E400系が到着。折り返し馬下(まおろし)ゆきとなる。

途中の新津までは複線電化の信越本線を走るので利用者も多かったけれど、単線非電化の磐越西線に入ると一気に閑散。

終点の馬下までは行かず、五泉(ごせん)で下車。

駅名標が右書きになっているのは、SLが牽く看板列車「ばんえつ物語号」の停車駅になっているから。レトロ感を演出しているという次第。

昔、ここ五泉と信越本線加茂を結ぶローカル私鉄蒲原鉄道が走っていた。

ちょっと遠くて見づらいけれど、五泉駅ホームで発車を待つ古い一両ぽっちの電車。

このローカル私鉄が廃止されて約20年。その廃線跡を巡ってみようというのが、今回途中下車した理由なのだ。
                      〜つづく〜

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