フォトマスター検定 3級 と 2級 を受験してみた①
カメラを始めたのは2020年12月。興味は前々からあったけど、きっかけが掴めないまま早数年。仕事の都合でカメラを手にする機会が訪れて、興味関心が一気に爆発しました。
そこから始まるマイファーストストーリーは今回どうでも良いので横に蹴りやって、「カメラ歴1年未満の自分が一体どれだけの知識を有しているのか気になったんですよぉ」というお話。
1・フォトマスター検定とは
毎年11月の日曜日に開催されているようで、3級、2級、準1級、1級、EXの5階級があるもよう。以下引用。
フォトマスター検定とは、社団法人国際文化カレッジ内にあるフォトマスター検定事務局が試験を実施する民間資格です。
試験の学習を通して、カメラの仕組み、レンズ、周辺機器、撮影技法、SDカード、写真の歴史、マナーなどの実用的な知識について学びます。
フォトマスター検定の公式サイトはこちら↓↓
との事なんですけど、まぁ結論から言えば「検定受けたところで写真自体は上手くならん」。技術に関しては数重ねて経験しまくってナンボなんだと思います。
3級2級はあくまで「カメラ+周辺機材やマナーなど基本的な知識の筆記試験」ですので、趣味でやるにしてもこれくらい分かっといたほうが良いよーというレベル。とはいえ知らないよりは知ってたほうが絶対に良い。物事を体系的に理解するってのは必要な事だと思ってます。
準1級は趣味というか最早マニアの領域かと。1級になると、写真家的な知識というより指導者や販売員的な知識の範疇じゃないですかね。知らないよりは知ってたほうが…とは思うものの、フォトグラファーを名乗るだけなら必須とは言えないような。
今回僕が受けた3級2級に関してだけ言えば、「センスだけで撮ってるから理屈なんて知らないんだよね(笑)」みたいな人でない限り、趣味で長い事やってる人なら3級くらいはギリギリ受かると思います。2級はギリギリ怪しいかも。この“ギリギリ”については後述。割と落とし穴。
経験が浅くてもカメラ・写真系YouTuberの動画やカタログ、写真雑誌なんかをよく見る人なら3級はたぶん大丈夫。決して「自分の作品を写真家に評価していただいて〜」というような試験ではありません。(※EXを除く)
基礎的な理解を深めるにはちょうど良くて、勉強しながら「へぇー」「なるほどー」という事は多々。たぶん経験が長い人も、「これそういう意味だったんだ」なんて事がいくらかあると思います。
2・「3級2級」はどんな人向け?
趣味としてでも理解を深めたい人や、たとえばEC系の仕事やってて、ガチガチの商品撮影ではないけどそこそこなクオリティが求められる物撮りをしますよって方は3級2級を目指して勉強するのがおすすめかも。「おっ、こいつ(せめて)トーシロではないな」と、そこそこ安心して撮影を任せられるレベルである事の証明くらいにはなるかと思います。
ただし直接的に写真自体が上手くなるとは以下略。
たとえ検定に受からなくても(受けなくても)、カメラや写真に関する実用的な知識は身につきますから、それはそれで有用でしょう。
3・お勉強に向けて
さて試験に向けたお勉強なんですけど、まともに過去問集やネットでの勉強を開始したのは10月中盤からです。というのも、9月〜10月中盤まで「テイルズオブアライズ」と「ロストジャッジメント」の攻略で忙しかっ
……。
さて試験に向けたお勉強なんですけど、「3級くらいなら多分NO勉強でもいけるやろ」と思って手抜きしました。なので2級の勉強に重点を置いて、その流れで3級範囲を復習するといった形。買った教材はコレ。
は……? 今5千円超えてますね。買った時は4千円くらいしまして、それでも「たっか」と思ったんですけど……。需要がニッチ過ぎるのかな……。
あと、ネットで調べた結果かなりの方がこちらの本もオススメしていました。たぶんセットで買ったほうが安心だと思いますし、今なら僕もそれを強く薦めます。
過去問集は「出題傾向の把握」と「設問の書き方(問われ方)に慣れるため」にあります。1冊でもどうにかなるとは思うんですけど、より理解を深めたいとかより高得点を狙いたいとかなら数冊買うのがベターかと。特に設問の書き方は非常にクセがあるというか、日本語って難しいなぁと思う事がしばしば。
それに正直言うと、所々解説が物足りなかったり教科書部分の説明が不親切だったりで、1冊ですべてを網羅してるとはお世辞にも言えませんので、お安く済ませようと思うならネット併用は大前提にしたほうが良いですかね。
参考にさせてもらったサイトや動画は記事最後に書いておきます。
あぁ、あと本番はマークシートなので、いかに速く正確に楕円の○を塗りつぶせるかも大事です。うん。
4・立ちはだかる鬼門 “ギリギリ”の正体
で、初見で過去問に臨んだ結果、3級正答数は「43点/60点満点」でした。合格ラインはおよそ70%(約42点)と言われているので、3級はまぁ大丈夫かなぁと。
問題は2級。こちらの初見正答数は……
「30点/60点満点」
パねえ。無理。知識不足を痛感。
その中で、3級2級ともに落としたのは以下。
・フィルム関連
・プリンター、プリント関連
・印刷紙関連
・写真家、写真史関連
これ、つまり「触った事の無いもの」です。
カラーリバーサルフィルム……? レジンコート紙……?
写真家さんに関しては対象人物が多過ぎて全部覚えるのはちょっと。
カメラの構造や露出が云々、ストロボ云々、レタッチ云々はあらかた大丈夫でしたが、フィルムカメラには全く触った事が無いし、印刷だってコンビニのコピー機でコピーとるくらいしかやった事ありません。
ネガフィルムの存在は知ってるけどポジフィルムって何だよ!
四つ切りとか2Lって何だよ!!!
本当その程度の知識。
これが上述の“ギリギリ”の正体。デジタル一眼レフやミラーレスからカメラを初めて、印刷ではなくSNSなどに投稿するのがメインな人にとってはフィルムやプリントは鬼門になるところなんじゃないかなと思います。本読んだだけじゃスッとは入って来ないですしね。
経験が長い人でも、たとえばPhotoshopやLightroom、DPPやCaptureNX-Dなりのソフトをまともに使った事が無いと(ある程度用語など分かった上で使ってないと)、トーンカーブや現像(現像結果、データ圧縮など)に関する設問は絶対にあるっぽいので首をかしげるかもしれません。
「カメラの検定なのに……2021年なのに……」と思う人、いっぱい居そうですよね。なんかこう、たとえば漢字検定で甲骨文字や儒教について出題されてるような気分になっちゃいますね。分かる。
5・傾向と対策
2級の意味不明さに軽くショックを受けて、とりあえずこんなもん作りました。
適当なんですけど。2級だけなんですけど。
とはいえ3級も出題傾向は似たようなもんです。実際受験した感じもこんな具合でした。今度2021年度の問題傾向も作っときます。
その上で、より基本的な事を問われるのが3級。たとえばカメラの保管方法や三脚の部品名称、測光の種類名称など。恐るるに足りません。
もうちょい踏み込んだのが2級。たとえば色温度・色相がどうたらとかプログラムオートの使い方とかAF方式の名称とか。怖かったです。
これを見ていただけば分かるように、案外「印刷」「フィルム」「レタッチ」あたりの出題数が多いんですよね。仮にそれらを全問落としたとしてもまだ合格圏内ではあるんですが、あまり安心はできません。
フィルター系の設問もいくらか出るので、特にNDフィルターとかPLフィルターとかを使った事が無い人は「???」となるかもしれません(なりました)。NDフィルター使用時の露出云々についての問題で頭抱えました。使った事ねえもん。合ってたけど。
とりあえずの傾向を知ったうえで、自分が苦手とする分野に力を入れるのが最短勉強法だと思います。当たり前ですね。
フィルムや印刷関連のほか、一通り「○○モード」を触っとく事も勧めておきます。僕は基本マニュアルモードしか使わないので、プログラムオートに関する出題でマジで肝が冷えました。プログラムシフトって何。大体合ってたけど。
たまに「これ3級の問題なの?」みたいなのもあるので、1つ上の階級も流し読みくらいしとくと幸せになれるかもしれません。
写真家さんに関しては、たぶんその人のアレコレというか記念館・ギャラリーの所在地あたりを押さえておくのが良いのかもしれません。
あと写真に関する大きなイベントは大体何月にどこらへんで開催されるのか程度覚えておけば大丈夫かと。
6・参考にしたものや動画
①上記の過去問
②Canon写真用語集
③Amazing Graph さんのHP
④有名な日本人写真家10選!代表作品も解説
⑤写真カメラ系のYouTube
・Wataru Nishida 西田航 さん
・はんぺんBLACK さん(再生リスト:カメラ雑学)
・中原一雄 / studio9 channel さん
他多数
YouTubeに関しては上記以外のチャンネルもかなり色々と見たんですが、色々過ぎて色々覚えてないので割愛。カタログなんかにも目を通して、気になった用語や分からない言葉を積極的に見つけては検索してを繰り返すのが吉。
今年の3級で④のサイトにも載っている「土門拳記念館」についての出題がありました。たまたま試験直前に流し読みしてたのでラッキー!と思ったんですけど、このサイトでは『出身地の山口県酒田市に土門拳記念館があります。』と書いてありますが、正確には山形県酒田市です。ネット情報だけを頼りにすると「???」となって悲しい思いをするかもしれませんね。はいはい。
ちなみに2021年度の解答は公式HPにて掲載されているので、自己採点はとっくに終わってます。さーて僕の点数は……
とか、他にも色々と書く予定にしてた事があるんですが、思いのほか長くなったのでまた今度。それでは失礼いたしま。
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