C-004 家庭内キッズビジネスマンのすすめ
個性が大事!と言われ続けていますが、最近はAIの出現で、人間にしかない感性や美意識を活かした創造力に注目が集まっていて、個性+人間力みたいなものが総合的に具現化されていないとならないのかな〜と感じてます。
言われたことを言われた分だけしているならば、個性もいらないし、創造力も必要ない。美意識もデザインされた何かを組み立てるだけの存在なら、やっぱりそれはロボットで良いってことだ。
そんな時代になるとは、子育てをはじめた約20年前のわたしの人間力では想像できなかった。だから、視座高く取り組んだことではないけれど、今となっては時代にあった取り組みだったと気づかされたわたしの個育て法。
それが、家庭内キッズビジネスマンのすすめ♪
▶︎枠の解除とスモールステップスタイル
キッズビジネスマンって、何も起業させろってことではない。たまに小学生や中学生で起業してバリバリビジネスしている子っている。これは特別枠だな〜と思う。
だからそういうことではなく、わたしがやっていたことは、この子の個性をどう社会に繋ぐのか?この個性を社会の中に溶け込ませつつも、この子らしく生きる土台をどうつくるか?という「個性の確立と社会性を育む家庭教育」としての取り組み。
個性の確立にまず必要なこと…それは自己肯定感!読んで字の如く、自分で自分を肯定する力が育まれていること。
だから、いきなり個性の確立が成されるわけではなく、スモールステップのスタイルを意識する。スモールステップのスタイルを築くには、とにもかくにも「観察」が重要。
なぜなら、子どもが「何に興味を示し、何に我を忘れるほどの情熱を燃やすか」を理解せずには個性の確立へのスモールステップをサポートすることは不可能だから。
そしてもう1つ、大事な事前取り組みがある…。
それは、親の中にある「枠」を解除すること!
わたし的に表現すると「変人は褒め言葉」という感じになるのだ(笑)個性というのは、違う個性を基準にみたら「変なもの」である。
だから、親自身の個性から子どもをみたとき「変な子だ〜、わたしには何を考えているのか理解に苦しむ」と思えた方が良いということになる。
枠を解除するというのは、親の思う「普通という概念」「正常という概念」で子どもを見ないということ。
遺伝子を引き継いでいるのだから、似ている部分は当然ある。似ていると異物感がなく安心もするだろうが、似て非なる生き物…それが子どもだと思うことろから、個性の確立をサポートする取り組みがはじまる。
▶︎個性はアイデアで育まれる
さて、まずはおさらい。
①親の枠を取っ払って
②自己肯定感を育む大切さ理解したうえで
③子どもをとにかく観察し、スモールステップのスタイルを作り上げる作業。
これが「個性の確立と社会性を育む家庭教育」の土台。
次に取り組む作業は、観察したことを活かし、個性が確立するための「アイデアをだし、やってみる」これに尽きる。
わかりやすくするため、わたしの取り組みをご紹介します!
長女の特徴として、感受性が強く傷つきやすい性格でした。それを本人は「弱さ」と捉えていたのか、自分を守ための「処世術」としてなのか「強がる」傾向にありました。なにかがあっても「全然平気!」を装う感じです。
そう観察したわたしは「感性が豊か」なのだ!と捉えました。人には感じにくい「深い領域」の感性をキャッチする才能があるのだと。
そこで、心の構造を話したり、なぜ人がマウンティングを取りたいのか?を話したり、そういう心の教育を、個性の確立に並行してしました。
何にでも傷ついてしまう自分を理解させたいと思ったのです。それには、理性で理解させていくのも手だと。これは一定の効果があり、自分が傷ついた理由を理解できるようになったと思います。
そして、もう1つの観察結果として「耳の良さ」がありました。
これに気がつけたのは、本人が何気なく言った「ママ〜、ピアノ習いたい」でした。誤解しないでもらいたいのは、「ピアノが習いたい!」で「耳が良い」と結びついたのではありません。
この「ママ〜、ピアノ習いたい」から、さらなる深い観察を通した結果です。
わたしは、ピアノを習いたい理由を丁寧にヒアリングしました。その中で、「このアニメの主題歌を自分で弾いてみたいから」という理由がわかりました。
長女の願いがわかったからには、大人として正しい情報を伝える義務がある!ということで、事実のみを伝えました。
ピアノ教室の実情とでもいうのでしょうか?ピアノ教室の「当たり前」を説明しやのです。子どものバイエルからはじまり、練習曲をこなし、先生からOKがでたら次の課題曲へすすみ…というような、極々一般的なレッスンの流れを。
すると長女は、「え〜、そんなの嫌だよ」と。
そりゃそうだよね(笑)だって、長女の願いは、弾きたい曲を弾きたいだけだもの。
そこでわたしは、別の方法で願いを叶える方法を提案。それが「耳コピ」です。
▶︎問われる!当たり前をさせない変人力
きっと、多くの人が、願いを叶えるためにはこのルートを通るしかない!と、ピアノ教室に通うことをすすめるでしょう。願いを叶えるためには努力がつきもので、それができない人は上手になれっこないと。
ここで整理しておきたのが、長女はピアニストになりたい!と願っているわけではないこと。だから願いを叶えるためのスモールステップさえ伝えてあげればOK♪
「耳コピ」を提案することで、願いの強度がわかるという観察メリットもあります。
早速、古いキーボードを与えて、耳コピレッスンスタートです!
幸いにも、幼稚園かた小学校2年まで、YAMAHAに通っていたわたしは、右手のメロディーラインを耳コピすることができたので、口ずさみながら音を探していく耳コピを教えました。
すると、長女は「ママすご〜い!弾ける!」と大喜び!
なるほど、長女の弾ける!というレベルはこれでいいのだな。と理解。
その上で、まずは右手で弾くメロディーラインのみ練習するように伝えてみたところ、わずが数日でクリア!
そこでわたしは、次のステップへ移行しようと、こんな指示をしてみました。
「ママはね、メロディーに気を取られて、他の音が鳴っているのはわかるけれど、その音だけを耳で追うことできないの。どうしてもメロディーに耳が引っ張られてしまって…。でもさ、〇〇は聴こえる?メロディーを抜いた違う旋律が?もし聴こえるのなら、それだけを左手で弾いてみる練習して!」と。
すると長女は意気揚々と「聴こえるよ!左手ね!わかった!」といって練習し始めました。聞き手ではない左手での練習に嫌気がさしてしまうかな〜と思って観察していましたが、自由に動かない手にイライラしつつも、1週間かけて弾けるようになりました。
これはすごい!耳が良い!!!そして勉強には働かない根気が、この取り組みにはある!と理解しました。
そこで次のステップ!ピアノの指使いについて話しました。指使いができないとピアノをスムーズに弾くことは難しいと。
そこではじめて、指抜きなどを知り、若干めんどくさそうではありましたが、願いは薄まることなく、結果的に両手で弾きたかったアニメの主題歌を弾けるようになりました。
長女はこのときの体験を通して「自己肯定感」を持つことができたように思います。その後、音楽教室に1度も通わず、楽譜も読めない状態で音大に進学しました。この話はそれはそれは涙モノで、しかも小4〜高3までの取り組み話と長くなるので、また別の機会に♪
ここで大事なことは、当たり前をさせない親の変人力=常識を疑う力だと思っています。これは、親自身が心の中にどのような信念・観念を持っているか?が重要になってきます。
人は、知らず知らずに、良い悪いの判断なく、この信念・観念を自動で使ってしまいます。だからこそ、常に当たり前をさせない親の変人力=常識を疑う力が試される…それが個育てだと感じています。
▶︎お手伝いより意識高く
さてさて、長女の「個性の確立と社会性を育む家庭教育」はまだまだ続き、次に意識したのは「お手伝い」<「家庭内バイト」 という構図を作ることでした。
お手伝いというのは、家族としての機能を円滑にするための「役割」のようなもの。みんなでこの家庭を心地良いものにしていこう!というチームとしての「自分の役割」と捉えていて、新聞をとってくるとか、お風呂を洗うとか、そういうものでお小遣いをあげるということはしませんでした。
そもそもお小遣いはあげていませんでした。どうしていたか?というと、何か買いたいものや欲しいものがあったとき「プレゼンをする」ことをさせていました。この話も長くなるので、またの機会にしますが、意図としては自分の考えを伝え、それで相手が称賛し力を貸してもらえるという体験をさせたかったのです。
だから、「みんな持ってるから欲しい」とか「なんとなく楽しそうだから」という理由では、欲しいものは手に入らない…。じゃあ、どうしたら手に入れられるのか?を考えるわけです。
でも、そんなに全てをプレゼンで称賛されるって難しい案件もいっぱいある。そこで、プレゼンでは叶いそうもないときの方法として「家庭内バイト」を提案しました。バイトですから、それなりの仕事でなければ報酬はもらえない。
しかも、お手伝いレベルでは、我が家ではお金は発生しない。さてどうするか?
ここで登場するのが、日頃の観察結果!
長女は、音楽も独学でピアノ(弾きたい曲だけ)ドラム(中学で吹奏楽部)などをやっていた傍ら、イラストを描くことも好きでした。PCも好きで、タブレットを使ってPCでイラストを描き、音楽に合わせて動画にするなど、趣味の範囲をどんどん広げていました。
そこで、わたしが仕事で使う個育て講演や講座のときに使用する説明用のイラストを発注することにしました。
長女が得意でやっていることが、社会に繋がること、誰かの役に立つこと。それが社会で仕事をするということだと伝える良いきっかけになると思いました。
▶︎子どもはそんなに子どもじゃない
いつもお世話になっております。この度、イラストのお仕事をお引き受けいただけないかと思い、メッセージさせていただきました。使用目的と致しましては…
お手伝いではなくバイト=報酬が発生する仕事ということで、上記のようなビジネスメールを長女の送りました。納期期限や報酬内容などを書き添え、返信を待つことに。
すると、長女は部屋からでてきて「ね〜、あれさ〜」と話しかけてきました。が、「あれはビジネスですから、しっかりとそのように対応してくださいね!ママに話すのではないことだよ」というと、すぐに何を言われているのか察知して自室に戻りメールで返信してきました。その中には「画像サイズの質問」もあり、さっきはこれが知りたくて話しかけてきたのだとわかりました。
これを機に、仕事の催促をしてくるようになり、大学生になった今は、映像編集やそのときどきにあった音楽選定、商品を売るための画像作成など、様々なことを仕事として弊社より引き受けてくれています(笑)
そう…子どもの得意をサポートしているだけだったわたしも、わたし自身の個性が輝き出し、今では個性という世界観を見える化するサポートを仕事にしています♪
子どもは、親よりも未熟で上下で表現するならば下にくっついているイメージですが、子どもはそんなに子どもじゃない!子どもは、大人のやり方しだいで、大人と対等に向き合えるキッズビジネスマンになれまっせ♪
▶︎文中補足記事
■信念・観念の話は、こちらの記事の図に少し書いてあります⬇︎
■子育ての話はこちらのマガジンにまとめていきます⬇︎
わたしの世界観をデロデロと、キャハキャハと表現すると心に誓いました。サポートをしていただいた暁には、少しでも良い世界観を表現できるよう美意識の向上エネルギーに使わせていただきます♪そして肥えたわたしをこのnoteにまた循環させていきます♪