見出し画像

保育士としての働き方体験談②~病児保育室~

『働き方体験談①~保育園向いてなかった~』はこちらから

※これから書くことは、あくまで個人的な体験であり感想です。

保育園以外の場所で保育士として働く道を模索し始めた私。
かなえたい働き方として、以下を掲げていました。

①少人数の子どもとじっくり関わりたい
②行事やたくさんの事務業務になるべく関わらずに保育がしたい

どんな場所があるのか、保育士業界の情報に疎かった私は、インターネットで調べたり求人情報を見まくるうちに、ある場所にたどり着きました。
それが、病児保育室。

病児保育室とは、普段は通常の保育園に通っているお子さんが、病気のためいつもの保育園で預かれなくなった際に1日お預かりする、病児専用の一時保育室です。

病児保育室でも規模の大きいところもあると思いますが、私が勤務したところは1日の定員が10名未満の小さなところでした。
一時保育なので大きな行事もなく、病児が相手なので散歩や外遊びもありません。
私が掲げたかなえたい条件にピッタリでした。

病児保育室の中ってどうなってる?

私がいたところでは、保育室がふたつあり、病気によって部屋を分けていました。
インフルエンザや感染性胃腸炎など、感染力の強い感染症はその病気のお子さんだけでひとつの部屋を使います。
また、病名が「感冒」とされるような原因不明の発熱などのお子さんはまとめてひとつの部屋で保育していました。
※私が働いていたのはコロナ禍が始まる前のことです

病児保育室の利用の仕方

利用したい日の前日から予約を電話で受け付け、病名によって保育室を振り分けます。必ず受診して、利用者専用の診断書のようなものを用意してもらいました。
小児科が運営しているところでは、事前の受診や診断を必要とせずに利用時に医師が診断をしてそのまま保育利用をさせるところもあるようです。
※利用ができない病気もあります

さらに当日の朝、提携した小児科の医師が預かれる病状であるかを確認してからお預かりしていました。(あまりに重症だと預かれず、受診しなおしてそのまま入院することも)

病児保育室での保育とは

①保育の目的

病児保育室の保育の目的は、病気による心身の苦痛や不安感をできるだけやわらげる、ということになると思います。看護師さんが常駐していますが、保育士も病状の変化にすぐ気づかなくてはなりません。そのために、子どもの代表的な病気やその症状について学ぶ必要があります。また、病気でただでさえ機嫌が悪いうえに不慣れな場所に置いていかれるという形になるので、午前中ずっと部屋の扉をこじ開けようとしながら泣き続ける、なんてことも。なんとか落ち着いて穏やかに過ごせるように努めます。

②特徴

最も特徴的と思われるのは、異年齢保育ということです。私がいたところでは生後6か月~未就学の6歳までをお預かりしていました。病気の種類によって保育室を分けるので、同じ部屋に6か月と1歳と3歳と6歳が存在する、とかいうのが起こるわけです。さらに病状の度合いも異なります。高熱でずっと寝ている子と、数値的には熱があるけど元気で遊ぶ気まんまんの子が同室になったりする。そんなときは担当の保育士を分けて、室内をエリア分けするなどして対応していました。

遊びもさまざまな年齢、状態に対応できるように備えていて、寝ているしかない子も楽しめるように、テレビやDVDもありました。

③感染対策

感染対策は徹底していて、おもちゃと保育室は毎日ピューラックス薄め液で消毒。そのため、おもちゃは洗えたり消毒しやすい素材のものか、使い捨てできるものだけでした(布系はNG)。保育士はことあるごとに手指消毒。感染力の高い子たちと関わるときは防護服とビニール手袋を装着します。

④保育以外のお仕事

私がいたところでは、利用者の予約受付の電話対応、消毒・清掃、保育の報告書記入などが主な業務でした。

病児保育室で働くことへの感想

私にとって、病児保育室はとても働きやすい場所でした。病気のお子さんの苦痛や不安感をやわらげて寄り添う仕事にはやりがいを感じていたし、元気になっていくのを見るのは嬉しいこと。さらに、ひとりひとりとじっくり関われるし比較的静かで穏やか。子どもの病気に詳しくなれたのも収穫でした。働き続けたい気持ちはあったけれど、実は産休職員の代替で短期契約だったため契約満了で辞めました。コロナ禍ではご苦労も多いのでは、と思われる。けど、落ち着いてからご縁があって条件も合うならまた働いてもいいなぁなんて思います。ちなみに、ここにいた間は、子どもから病気をもらうことは一度もなかった。普通の保育園のほうがよっぽどもらいます。感染対策って有効なんだなぁって関心しました。

以上が、私の病児保育室での勤務体験です。契約満了の後、運良くひろってくれたところがありました。続きはまた今度。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?