今日の参拝99 ~六甲山~
昨年の11月。僕はこちらを訪れた。
その時、祝詞本をいただいたのだが、家に帰って開けてみると、何かが挟まっている。
おや?
どうやらそれは、何かの手違いでそこに混ざり込んだようで、僕が持って帰ってはいけないもののようだ。けど、どうしようもない。
次の機会にお返しすることとし、神様にお願いして、神棚で預かっておいた。
そしてようやく先日、時機を得てこれをお返しに赴くことが出来たのである。
早朝、自宅を出る。午前中には事を成してしまいたい。
途中休憩をはさんで、9時半頃に現地到着。
雨が降っている。
強くはないが、傘は必要だ。
僕は身支度を整え、「預かりもの」を脇に抱えて、山道を登り始める。
心経岩のところに、数人のグループがいる。ご年配の方々のようだ。
であれば、先にお堂のほうに行ったほうがいいだろう。
僕はお堂に向かった。
雨の中、傘を片手に持っての登りはなかなか・・である。
お堂に到着。けど雨のため、靴を脱ぐのも大変。脱いだ靴が濡れてしまう。
なんとか工夫して靴を雨から遮り、お堂に上がる。
扉を閉めるとそこは静寂の空間だ。
お賽銭を上げ、一礼の後、僕は、ここに来た理由を申し述べる。
なかなか来れる所ではないといえ、1年も時間が経ってしまっているのだ。
申し訳ございませんでした。
そして、瀬織津姫の祝詞を奏上させていただく。
心を整えていく。
これまでのことを、少し回想した。
よし。
しばしお時間をいただいた後、僕はお堂を出て、上の方に向かう。
大岩や祠にご挨拶したいからだ。
ここでは、今の自分のことを少しお話しした。
「少し」というのはどういうことかというと、願掛けしたのではなく、報告した、に過ぎないからだ。
「こうするつもりです。」と。
先のグループがそろそろ上がってくるだろう。僕は山道を下り始めた。
思ったとおり、彼女達とすれ違う。登りが大変なようで、僕は立ち止まり道を譲った。
「ありがとうございます。ごめんなさい。」
「どういたしまして。がんばって。」
するとそのグループの中に、お坊さんがいた。さっきは気付かなかったけど。
お坊さんと目が合う。僕は手を合わせ、お坊さんにも道を譲る。
「ありがとうございます。」
こんなところでお坊さんに出会うとは。
ひょっとしたら彼は、「多門寺」の方なのかもしれない。
心経岩には誰もいなかった。
僕は祝詞本を取り出し、般若心経を唱える。
順序が逆になったけど、ま、いっか。
しばしそこに佇み、ぼーっとする。
雨は小降りになっていた。
ミッション、終了。
六甲山に一礼し、僕は湊川神社に向かった。
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