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修行

母方の一族に受け継がれた「念」
それに決着をつけようと努力を重ねたこの数年間。

僕には2人の「娘」がいるが、彼女達にその「念」が憑く可能性は否定できない。
なので、どこかのタイミングで2人をここに連れてこようと考えていた。

大岩山日石寺


御本尊は、不動明王

そしてようやく、その機会が訪れた。

僕は上記の“仮説”を娘達には既に伝えてある。今回は遅い正月休みで帰省した長女を大岩さんに誘った。

「行く。」とのこと。

大岩さんは遠い。
道中あれこれ話しながら、お寺のCDなども聴かせ、心の準備をしてもらう。

冒頭、「ジャーン!」と鳴る音に、これは何?と聞いてくる。

ああ、シンバルのようなものだよ、と答える僕。

そんなこんなで、無事到着。手続きを済ませ、僕達は本堂へ。

寒い・・と娘は言う。厚着はさせてきたが、それでも・・である。

それも修行だ。


と僕は答える。
早起きし、遠い距離を、時間もお金も使って、寒い思いをしてここにいる。
立派な修行だ、と教える。

頑張って、般若心経と不動明王の真言だけは唱和しなさい。


ここは頑張ってもらおう。

定刻になり、護摩供養が始まる。
CDのとおりに読経が開始。

シンバルが鳴る。
そのとき娘が横で、

ビクッ!!


と驚いて飛び上がった。
クルマで予習したのに。

僕は思った。

ああ、何か落ちたな・・


と。

極寒の1時間、娘は頑張ってくれた。「寒かったけど・・」と言いつつも、それなりに得たものがあった模様。

娘の修行だと冒頭書いたが、これは親の修行でもある。僕がやらねば誰もやらない。だからこれは

僕の責任


なのだ。

あとは彼女に任せる。

自分の人生を生きてほしい。


何者にも左右されることなく。

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