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「常に運を認識すること」 それこそ留学で得たこと

お久しぶりです。庄子友希と申します。

香港での初めての留学生活を終えて、そこから学んだ事・気づきを書いてみようと思います。

学問を通じた学びを書くのも面白いと思います。しかし、理解に苦しんだコーポレートファイナンスや本に書いてあるようなアントレプレーシップより、きっと日常生活を通じて、自分の価値観に変化をもたらした経験や気づきの方が、自分の今後の人生に大きな影響を与えるものだと信じています。
そのため、その日常で感じたことを皆に伝えたいと思います(コーポレートファイナンスから逃げたつもりはないです)。

自分は運に恵まれ、人生を歩めていること

主語を大きくするのは好きではありませんが、香港人は日本が大好きである。彼らは、日本人の僕より日本の文化に取り憑かれていると言っても過言ではありません。僕が日本人であるだけで、人が周りに集まってくる、助けてくれる、寮のイベントに招待してくれます。何故か全く理解できない、ローカルのグループチャットに入っているのは、全留学生の中でも、自分だけであると自負しています。他のアメリカやUKの学生とも、簡単に友達になれるし、彼らはとても気遣ってくれ、積極的に自分と仲良くなろうとしてくれたと感じています。たとえ、英語でのコミュニケーションが苦しかったりしてもです。また教授も同様で、他の学生より人一倍、自分を気に掛けてくれていたと思います。

そこに、自分の性格や言語能力、スマートさ、容姿など、とはほぼ関係ないのです。彼らは、日本でずっと育ってきた日本人に物凄い関心を抱いているのです。

つまり、自分が生まれた瞬間から持っていた日本人というアイデンティティにとても価値があるんだと、そしてそれを持っている自分は運に恵まれているんだと実感しました。

さらに、その日本人の中でも、比較的恵まれた人生を歩めていると改めて感じています。中高大と学費の高い私立に通わせてもらい、部活や留学まで、自分がしたいと思ったことは、大抵させてくれる環境にあったからです。

これまで、自分がしてきた努力以上に、運による土台が自分のこれまでの人生に大きな影響を与えているのではないかと思わせてくれます。

帰国前に、フィリピンのマニラに寄りました。スモーキーマウンテンやハッピーランドと呼ばれる、スラム街に行きました。より格差のあるフィリピンで、自分と境遇が全く違う人々を実際に見て、交流するためです。

刺激的でした。それは決して、彼らを不幸には思ったとか、見えたからであはありません。

しかし、泥だらけで、観光者にお金を乞う子供、夜に道でお花を売ってお金を稼ぐ子供を見ると、自分は運に恵まれているんだと実感させてくれます。

きっと、彼らが今そのような行動をさせている要因は、決して彼らと自分の差は努力や実力ではなく、生まれた国・環境によるものだと思うからです。それだけで、人生のスタートラインと本人の努力とは関係なく人生の限界値が決まってしまう。だけど、もし、そのスタートラインを限りなく、先進国と近づけ、本人の努力次第である程度何にでもなれる環境を作り出せたら、きっと世界は進歩していくのではないかと、浅はかながら思うのです。

では、恵まれた自分は何をすべきかという問いが生まれます。

自分の答えは、恵まれた運を使い倒しながら、努力を最大化すること。そこから多くの成功体験を積むこと、そして経験と能力を持って、いつか偶然本来立つべきスタートラインに立っていない人々のために、仕事をしたいと現時点では思うのです。

これから、企業に入り、社会やビジネスを知りながら、自分自身への理解をより深められると思っています。生意気に上記のことを言っていますが、まずは、能力のない人間として、自信を持ちながらも常に謙虚に、努力し続けなければと思っています。その組織がどこであろうともです。成功には、常に自分の努力のみの結果だけでなく、少なからず運が絡んでいることを忘れてはいけません。これまでの、短い自分の人生で実感してきたように。
その運の存在を認識し、常に謙虚な人間でいることこそ、自分の能力と人格を醸成させてくれると信じて、生きていこうと思います。

"With luck comes obligation. You owe a debt, and not just your gods, you owe a debt to teh unlucky. Don't be deceived by life's outcomes.  Life's outcomes, while not entirely random, have a huge amount of luck baked into them.”

Micheal Lewis



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