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お礼の言葉に、先生の涙。

昨日は、ある方とお別れしました。 

 

約3年間スカイプでスペイン語の会話レッスンをしてくださったコロンビア人の先生です。 

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最後のレッスンで何をするか考えましたが、これまでのことを振り返りつつ、

先生への感謝の気持ちを伝えることにしました。 

(スペイン語版は別途投稿しておりますので、ここでは日本語でのみ掲載します)

  

「わたしは3年前、スペイン語アカデミーでスペイン語を学び始めました。

実は、10年前に外資系企業で働いていた時、スペイン語を勉強していました。

というのも、ある日、当時の職場にベネズエラから新しいマネージャーがやってきたのです。

わたしたちと仕事をするときには彼は英語で話しましたが、時々彼が他の方とスペイン語で話すのを聴きました。

わたしにはスペイン語の音はとても魅力的に聞こえたのです。

わたしは上司とスペイン語で話したくてラジオ講座で勉強を始め、「Hola, ¿como está?"(こんにちは、お元気ですか?)」のような簡単な言葉で彼とすこじつ会話ができるようになりました。


彼は私がスペイン語を学び始めたことを喜んでくれました。 

でもある理由でわたしはその会社を離れることになり、スペイン語を忘れてしまったのです。


そして、3年前、今のスペイン語の師匠と出会い、またゼロからスペイン語を学び始めました。

スペイン語の文法は難しいですが、スペイン語とコロンビアの文化(師匠がコロンビアと縁のある方なので)勉強するのは楽しかったです。

 

2年前の3月、アカデミーの研修旅行でコロンビアに行きました。 

わたしにとってはラテンアメリカの国を訪れるのはこれが初めて。 

非常に長旅ではありましたが、本当に貴重な機会でした。 


今は自由に海外に旅行にいけないので、あのときにコロンビアにいけたのは本当によかったと思います。 

(ちなみに、その時の研修のことも含めて、コロンビアについて自分が学んだことをまとめたのがこの本です)


 

アカデミーで学び始めたとき、わたしの目的の一つは東京オリンピック・パラリンピックでスペイン語を使って働くことでした。


現時点で、この大イベントが来年安全に開催されるかどうか、誰にもわかりません。


でも、アカデミーで先生方からスペイン語を学んだおかげで、わたしは時々スペイン語を使って仕事をするようになりました。


先週、ある方から身分証明書の翻訳のご依頼をいただきました。


ご依頼者の姓は、「ナカムラ・MXXXX」。(個人情報なので、本名を伏せます)

ナカムラは日本の姓なので、おそらくお母様が日本人、お父様がコロンビア人なのでしょう。


オリンピックのような大きなお仕事でなくても、日本とコロンビアの間でスペイン語を使ってお仕事ができることがとても嬉しかったです。


きょうまでご親切にサポートいただき、本当にありがとうございました。  

先生には本当に感謝しています。どうぞお元気で! 」


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スカイプの向こうで、先生は泣いてしまいましたが、


「あなたから、たくさんのことを学びました。

これからも連絡を取り合いましょうね。」

と言ってくださいました。 

  

この3年、個人的にもいろいろなことがありましたが、考えてみたら3年前にはスペイン語で仕事ができるようになるなんて夢のまた夢でした。 

 

それができるようになったのですから、関わってくださった先生方には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 

 

今、東京オリンピック・パラリンピックは本当にどうなるかわかりません。

それでも、学んだスペイン語を生かして仕事をすること、そして上記のお仕事のように、コロンビアと日本の間で役に立つ仕事をすることはできる。  

この3年間でその力をつけることができたことに自信を持って、そして、オリンピック延期によってできたこの時間を活用して自分のできることをしていこうと思います。 


日本では最近、ブラジルのコロナウィルス 感染者数増加がよくニュースになっていますが、実はコロンビアでも感染者数増加が進んでいます。  
 
感染者数はもうすぐトルコを追い越しそうな勢いで、その次にはあのイタリアの感染者数も抜くのでは、という状態だとのこと。
  
わたしの先生はコロンビアの首都・ボゴタにお住まいですが、現在はかなり強力な自宅軟禁令(言葉が不適切かもしれませんが)が出ているようです。 

怖いことも、不自由なことも、日本以上にたくさんあるかもしれません。 


そんな中で、先生はいつも明るい笑顔で レッスンをしてくださいました。 

本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。  

今回も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 

 

*スペイン語版を「感謝のメール・手紙の例」として使用したい方は、こちらからご覧ください。



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