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映画「紅花の守人 いのちを染める」 上映後のトークショーで

前回ご紹介した映画
「紅花の守人 いのちを染める」
の9月11日の上映後、佐藤広一監督と劇中歌を担当した朝倉さやさんの
山形県出身のお二人のトークショーが行われました。

さやさんは青の素敵なワンピースがお似合い🌟

この映画の製作は紅花栽培農家の長瀬さん側から「映画にして欲しい」と相談を受けて始めるという、普通の映画作りとは逆のパターンで、4年以上前にスタート。

監督はこの映画の製作がこちらから取材させて欲しいと頼んだのではなく、生産者の方からの声で始まり、結果として完成したこと、
「それがこの作品の強みなのでは」
と話していました。

それがあったからこそ、長瀬さんご夫妻以外の「紅花の守人たち」も
協力してくれ、紅花愛に尽きる映画が出来上がったのです。

また、朝倉さやさんは山形出身の実力ある歌手(民謡日本一に2度輝いた
シンガーソングライター)ですが、この映画以前にさやさんと監督とはお仕事の前からご縁があったのだとか。

紅花の紅をつけたさやさん。

実は監督は7−8年以上前、朝倉さんの山形でのライブにカメラマンとして参加した時に知り合い、その後も一緒にお仕事をする機会があったそうです。

2年前山形でさやさんの出演するCMの撮影でまた一緒に仕事をし、その打ち上げの席で監督がこの映画を作っていることを話したことから、今回さやさんが劇中歌を担当することに。

さやさんはたびたび監督と一緒に仕事をする中で
「丁寧に仕事をする人」という印象を受け、「この映画もきっと素晴らしい映画になる」
と思っていたそうです。

最初は冒頭の「紅花摘み唄」だけの予定だったのが、映画を撮っているうちに
「最後に朝倉さんの『最上川舟唄』があった方が映画がしまるのでは」
と意見が出て、映画の終わりもさやさんの歌声で締めくくられることに。

山形県出身の朝倉さやさんにとっても、紅花は県の花として馴染みもあり、子供の頃から「素晴らしいもの」と思っていたのだとか。

また、さやさんは小さい頃から家族の影響で民謡が好きになり、物心ついた頃から歌っていたそうです。

この映画の冒頭で流れる「紅花摘み唄」には
「千歳山からナ 紅花の種まいたヨ」
という歌詞があるのですが、さやさんにとっては
「紅花、千歳山、紅花摘み唄」
の全てが身近なものだったとか。

さやさんもこの映画は紅花の魅力、山形の人の暖かさが伝わる映画なのでは、
と話していました。

また、今回お囃子部分も含めてアカペラで歌った「紅花摘み唄」は小さい時から好きな歌だったとか。

今回この映画のためにこの曲を歌った後、
「この曲を子供の頃に歌っていた音源が残っているのでは」
と、山形の実家に保管されていた子供の頃の歌を録音したテープを送ってもらったそうです。

テープの中には、2−3歳頃のさやさんが家族に囲まれて歌う「紅花摘み唄」の音源が確かに残っていました。

そこで、今年の5月にリリースした人生と命をテーマにした新アルバム「Life Song」にはまさにさやさんの人生の始まりの歌となった、その幼いさやさんが歌った「紅花摘み唄」の音源を収録することにしたのだそうです。

(アルバム冒頭に収録されたこの曲には「1」というタイトルがつけられています)

このアルバム、わたしも持っていますが、幼い声のさやさんが周りの大人たちに歌うように促され、お母さんに
「たっちだな、お歌うたう時はたっちだな」
と言われ、きっと張り切って立ち上がったのでしょう。

大人たちの手拍子とお囃子に合わせてはっきりした声で
「ちとせやーまーかーらーな、べにばなのたねまいたよー」
と上手に歌い、おじいちゃん?に
「おー、上手だな、今日はいっぱい上手だな」
と褒められながら歌っています。

こんなあたたかくて、歌が大好きな家族の中でさやさんも歌うのが好きになり、
「好きこそものの上手なれ」
で民謡日本一にまでなったんだなあ、としみじみ感じました。

そのさやさんにとっても大切な「紅花摘み唄」を、トークショーの最後に
さやさんが生で歌ってくれたのも素敵なサプライズでした。

さやさんは
「今回の映画を見ても紅花も、紅花を守っている人も、環境も素晴らしいと思った。
ぜひ山形にも行っていただきたい。」
と話していました。

さやさんのいう通り、映画からは紅花の魅力も、紅花を守る人たちのあったかい気持ちが確かに伝わってきて、わたしも山形に行ってみたくなりました。

(お2人が持っていたポスターには、ナレーションの今井美樹さんのサインも)

「ポレポレ東中野」では、この映画は9月23日まで上映中です。
https://pole2.co.jp/.../d83bd8a2-6cba-4de5-a9ea-d97ca25ea83f

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

*この日、映画館のあるビルの入口では紅花ミニマルシェが開催され、
紅花関連グッズや手染めの小物の販売があり、わたしも記念に紅花の蕾をデザインした米沢織のメガネ拭きを買い求めました。

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