見出し画像

レイラ『つづく』【Daily Recommend 6】

2024.2.9 会場限定&配信リリース

今日はレイラという横浜のバンドを。
もう何度もライブを観てて、
観るたびに感情を揺さぶってくるレイラは、
現在は、有明(Vo・Gt、ありあとよむ)とみうらたいき(Gt)のふたり+サポートメンバーという体制で活動中。

レイラのライブで特に印象に残っているのは、去年の「MURO FESTIVAL 2023」でのライブ。
地元横浜の赤レンガ倉庫エリアの一画に設けられた、夕暮れ時の海沿い=シーサイドのO-Crestステージ。
あのシチュエーション、ムロさんのセッティング完璧やった。
当日担当したTwitterの速レポでも書いたけど、潮風のにおいも肌寒さも、そのすべてがレイラの音楽だった。

そんなレイラの久しぶりの会場限定リリースとなったEP『つづく』。
4つの収録曲を掘り下げてみる。

4月10日からはタワーレコードとヴィレッジヴァンガードの一部店舗、佐久間さんのLONG PARTY RECORDSでも買えるみたいなんで、ライブ行けてなくて買えてない!という方はぜひチェックを。


M-1“Rainy day”
イントロでループしてる4コードの4つめ、食って入ってくるコードの響きオシャレやなあ。
レイラ聴いてると時々聞こえてくるこういうコードの響きにはっとする。
サビに入る前のブレイクもいいね。
もともと水分量多めでしっとりした有明のボーカルが、この曲の浮遊感を増幅させている。
終盤で綴られる《明日に追いつかれない様に息をしてる/いつかは私のために生きてゆけるかな》は刺さるなあ。
そりゃあんたの人生なんだから好きにすりゃいいやろって言われたらそれまでやけど、
社会に取り残されて憂鬱になって自我を見失うと、そんな当然のことをも忘れてしまうもの。
個人的に雨の日にこそ聴きたいセットリスト入り確定。


M-2“このまま”
“Rainy day”から間髪入れずにイン。
“Rainy day”が日常に逆らおうと葛藤する曲なら、“このまま”は日常を受け入れて踏み出そうとする曲。
サポートベースとしてレコーディングにも参加した奥田一馬(Doxie)による躍動するフレージングも、この曲の前向きな気分に彩りを添えている。
否応にも繰り返す毎日の苦悩を抱き締めて、少しでも笑っていられるように。
そのメッセージは老若男女誰しもが共感できるはず。


M-3“kadode”
《歪んだ世界から抜け出した君へ/門出を祝う歌を送ろう》
ことあるごとに多様性が謳われ、進学や就職以外にも多種多様な生き方が許容される昨今、
そんな時代の変化がかえって若者を苦しめることもあるように思う。
どこに向かっていけばいいか迷っている人に届いてほしい、レイラなりの応援ソング。
門出を迎えた人はもちろん、この曲をきっかけにして視界が開けていく人もいるんじゃないかな。
(この曲だけサポートベースが須藤俊明)


M-4“透明少女”。
新作に収録されることが発表されたとき、「待ってましたーーーっ」って心の中で叫んじゃったよね。
“Emma”と並んでレイラの知名度をぐっと押し上げ、レイラ知ってる人は歌えるし、レイラ知らない人でも曲だけ知ってるなんてことがあるかも。
そんな初期から歌われ続けている正真正銘のライブアンセム。
日本のロック史に燦然と輝く、ナンバーガール“透明少女”へのリスペクトを感じずにはいられない、どこかひりついた手ざわり。
《愛しているからさ》《苦しまないでくれよ》と語りかけるように背中を押す、その距離感がなんともレイラっぽい。
アンコールで聴けることもあるから早々と帰っちゃダメですよ。


なお、EP通してレコーディングに参加したサポートドラムは、マカロニえんぴつのドラマーとしておなじみの高浦“suzzy”充孝。
彼の歌うドラミングもまた、レイラの楽曲ごとに移り変わる情感を見事に支えている。


リリースツアーの名古屋公演が昨日終わったのを見て、
いいなーーうらやましいなーーと思いながらまったく別のバンドの入場待機列で書いてます。
ツアーファイナル、地元横浜のワンマン行けるかな……!


■レイラ オフィシャルサイト
https://laylaofficial.jimdofree.com/

■レイラ『つづく』RELEASE TOUR SPRING 2024
「つづく〜今日はGtみうらの誕生日〜」
2024.4.20(土) 神奈川 F.A.D YOKOHAMA
https://eplus.jp/layla/



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?