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ハンドベルを始めるには?手ブラで参加して皆で楽しく演奏できる!

「天使の歌声」と呼ばれる楽器をご存知ですか?それは、ハンドベルです。

ハンドベルなら、幼稚園のときに振ったことがある!

あれが「天使の歌声?」

そう思いますよね。私もそう思っていました。

よく見かけるカラフルなハンドベルは「ミュージックベル」と呼ばれている楽器で、日本で教育用や家庭用に開発された楽器です。スチールや真鍮(しんちゅう)で出来ていて、子供でも扱えるように軽いのが特徴。「チリン」とかわいらしい音がします。

伝統的なハンドベルの歴史は古く、17世紀頃にイギリスで誕生しました。町には必ず教会があり、鐘の音は生活の中で重要でした。時間を知らせたり、冠婚葬祭を知らせます。伝達内容により、鐘の鳴らし方が変わるので、リンガー(鐘を鳴らす人)たちは練習が必要です。

しかし、町中に響き渡る教会の鐘で練習するわけにはいきません。リンガーたちの練習用として生まれたのが、ハンドベルです。

名称未設定のデザイン (2)

「イングリッシュハンドベル」と呼ばれています。銅と錫(すず)の合金(青銅製)で作られていて、豊かな響きが特徴。

その荘厳な響きを聞いてみましょう。


今回は、ハンドベル教室に通い始めて半年になる加藤さん(仮名)と森田さん(仮名)に、ハンドベルの楽しさなどをお伺いしました。ぜひ参考にしてください。

1.始めたきっかけ・ハンドベルは購入する必要がある?

Q:まずハンドベルを習おうと思ったきっかけを教えてください

加藤:自宅でピアノ教室をやっていました。発表会で、子供たちにピアノ以外の楽器の経験をさせようと思い、ハンドベルを用意して、楽しんでもらっていました。

森田:私も同じくハンドベルを持っていました。

加藤:自分でも興味があったのだと思います。教会にハンドベルの演奏を聞きに行ったときに、とても感動したんです。それから10年ほど、いつか始めたいと思っていたのですが、最近ようやく家事と仕事から解放されて時間ができたので、森田さんを誘ってみました。

森田:加藤さんから誘われたときに、二人なら楽しいかなと思って、一緒に   始めました。

教会で聞くハンドベルの演奏は、10年も記憶に残るほど素晴らしいものなのですね。

Q:ミュージックベルなら一式2万円ほどですが、イングリッシュベルは高価なものだと聞きました(1オクターブ12個で80万円ほど!)楽器を買う必要はありますか?

森田:教室に備品があるので、大丈夫です。家での練習も、空き箱をハンドベルに見立てて練習できると先生も仰っていますよ。

手ブラでOKなんですね!

2.難しいこと・楽しいことは何ですか?

Q:ハンドベルは誰でも簡単に音が出そうですが、難しいことはありますか?

加藤:はい。私も、ヴァイオリンやフルートよりも簡単に音が出ると思っていました。振れば鳴りますしね。でも、いい音を出すのは難しいです。

ハンドベルは、振ると振り子(クラッパー)が鐘(キャスティング)に当たって、音が出る仕組みです。

「ミュージックベル」は振り子がバネでできているので、どの方向に振っても音が出ます。一方、「イングリッシュベル」の振り子は、一方向でしか音が出ないので、振り方を間違えると音が出ないのです。

森田:でも、たまにいい音が出ると気持ちがいいんですよ。今は、2台持ちを習っています。

2台持ちとは、片手で2つのハンドベルを同時に持つことです。両手に2台ずつで、4台持ちまでが可能です。

下の動画では、男性奏者が巨大なベルを片手で2台持ちしています‼

ハンドベルをマレット(ばち)で叩く奏法も楽しめます。

Q:楽しいことはたくさんありますよね?

森田:1曲が最後まで出来るようになると楽しいです!「きらきら星」から始まり、GReeeeNの「キセキ」も演奏しました。今はクリスマスに向けて、バッハ作曲の「主よ人の望みの喜びを」を練習しています。

加藤:ずっとピアノを続けていますが、基本的に1人の世界だったので、ア    ンサンブルをやりたいと思っていました。今は、ハンドベルで友人と一緒に演奏をしていることが嬉しいです。

ハンドベルは、1人で1曲を演奏するのではなく、4~5人で分担して1曲を演奏します。自分の担当する音の順番がきたら、リズムを合わせて音を出す。仲間と一緒にタイミングを合わせて、演奏するのは楽しそうですね。

「そもそも楽譜が読めない!」という場合も、自分の担当の音に丸印をつけておけば安心です。曲にもよりますが、大体2~5個の音を1人ずつ担当します。

難しいのは、自分の音を出すときに、ぴったりのタイミングで出せるかどうか⁈

でもそれが、仲間と一緒に1つの曲を演奏するハンドベルの醍醐味とも言えそうです。

みんなで一緒になって、ひとつの曲が完成したときの喜びは、一人で演奏するときの何倍にもなりそうですね!

「天使の歌声」とも呼ばれる荘厳で豊かな響き。クリスマスシーズンには、ハンドベルのコンサートが普段よりも多く開催されます。まず、演奏を聞きに行ってみるのもおすすめです。

3.まとめ

ハンドベルを始めるのに、楽器は必要ありません。ぜひ、手ぶらで体験してみましょう。

ただ、ハンドベルを演奏するときには、綿の手袋が必要です。手の汗が、鐘の部分に付着すると、サビの原因になってしまうからです。

固いボタンやアクセサリーなどが付いている服装も、鐘の部分を傷つけてしまう恐れがあるため、避けましょう。

お近くに、ハンドベルの教室があるかもしれませんので、探してみてください。教会などのボランティア団体でも、演奏しているようです。

クリスマスに向けて、仲間と一緒に、「天使の歌声」を奏でてみたいですね。

参考:一般社団法人日本ハンドベル連盟 https://www.handbell.jp/

   

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