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ピアノ発表会に思うこと〜子ども編〜

発表会の日程が決まると、やったーと喜ぶ生徒さん
ばかりではなく、出たくないという生徒さんが
いらっしゃることがあります。
指導者として、まずこれが第一関門。

そして第一関門を突破し練習を重ねて発表会当日の舞台袖。
私の教室では保護者の方には客席でお子様の演奏を
聴いていていただきたいので舞台袖は私と生徒さんたちだけ。
何度も発表会を経験している生徒さんでも、
舞台袖では普段のレッスン時の元気な様子とは違い
じっと静かにしていることが多いです。

前の生徒さんの演奏が始まると、小さな声で
「弾けない」と。
第一関門を突破してきてくれた発表会が初めての生徒さん。
今でこそ私の声かけだけで舞台に出てもらえるようになりましたが
私がまだ若かった頃は説得しきれず、客席からお母様に来て
いただいたこともあります。

一人きりで舞台に立つ緊張感、これは想像だけで語って
ほしくないと感じるほど舞台裏では生徒さんの数だけ
物語があります。
緊張感と向き合い本番をこなす経験は、
ひとまわりもふたまわりも成長することを
毎回の発表会で感じています。
ピアノを弾き終わって舞台袖に戻る時の表情は
ホッとしたような達成感でいっぱいの笑顔を見せてくれます。
本番での失敗は涙になってしまいますが、それでも
経験しないよりずっとずっと次に繋がると信じています。

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