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第127回 やりたくないコトで結果を出して偉くなって、幸せか? その地位を手放すのが怖くなり「やりたくない世界」に居続けることになる…という落とし穴

「やりたくないことを我慢して頑張れば、その先にきっと…」という考え方が自分の未来を狭める!? 西野亮廣は、夢を叶えるためにどう行動していのるか

今日は【「やりたくない仕事」を我慢すれば「やりたい仕事」に辿りつけるのか問題】というテーマでお話ししたいと思います。


20代前半もメチャクチャ忙しかった。あの頃と今とで違うのは...


映画公開前とかになると、おそらく映画チームからの売り込みなんかもあるのかもしれませんが、ちょこちょこテレビにも呼んでいただけて、「あんた、最近、よく見るわねぇ〜」とか言われるのですが、映画公開が落ち着くとまた地味な生活に戻って、YouTubeも週に1度ぐらいしか出ておりませんので、基本的には「オワコン」扱いされています。

なんなら、地元のオバチャンとかに励まされたりします(笑)
「人生は、まだまだ、これからやから」と(笑)

そんな西野亮廣ですが、誇張でも、ハッタリでも何でもなく、これまでの芸能生活の中で、今が一番忙しくて、まぁ、「貧乏暇なし」とも言えるのかもしれませんが、本当に朝から翌朝まで走り回っております。

で、「前にここまで忙しかったのはいつだったっけ?」と振り返ってみたのですが、ここまでじゃないですが、やっぱり20代前半もメチャクチャ忙しかったんです。

まだ、身体も精神も未熟だったので、結構大変でしたし、それこそ、隣にいた梶原君はそのプレッシャーに耐えきれず失踪してしまったほどです。

ただ、あの頃と今とでは「プレイヤー」と「裏方」という違いもありますが、「やりたいことで忙しくなっているか、否か」というのはあって、20代も「やりたいこと」はやれていたのですが、やっぱり、中には「あんまりやりたくないなぁ」ということもあって、そこがストレスでした。

一方で、今は「やりたいこと」をやれていて、勿論、その中には「大変なこと」や「面倒なこと」は入っているので、相変わらずラクではありませんが、精神衛生的に健康で「気持ちが滅入る」ということはありません。

「仕事がシンドイ」という人ってたくさんいると思うのですが、基本的には、労働時間が長いからシンドイわけではなくて、忙しいからシンドイ、「仕事は楽しくないもの」「給料=ストレスの対価」という風になってしまっているからシンドイわけで、僕らは泣いても笑っても、人生のうちに仕事をしている時間がかなりあるので、月並みですが、やっぱり仕事は楽しめた方がいいし、ゲーム化できるならゲーム化した方がいい。

どうせ働くんだから、好きな仕事・楽しい仕事の割合を増やした方がいい。

「石にかじりついてでも好きな仕事しかしない」というのは1つの方法


「じゃあ、どうやってそれを実現するんだ?」という話になってくると思うのですが、これは1つの方法として(逆説的ですが)「好きな仕事をしたかったら、石にかじりついてでも好きな仕事しかしない」というのはあるなぁと思います。

腕力と根気が必要になってくる手段なので、鵜呑みにせずに、あくまで選択肢の1つとして捉えていただきたいのですが、「やりたくないコトを我慢してやって、結果を出して、出世して、やりたいコトをやる」という道も確かにあるにはあるのですが、まわりにいる人達を見てると、我慢をして「やりたくないコト」をやって結果を出している人って、「そこで結果が出せるんだ」となって、また新たな「やりたくないコト」が舞い込んできているんです。

事務処理とか超やりたくないけど、いつか偉くなって、好きな仕事をする為に、事務処理で結果を出しちゃうと、事務処理の仕事がどんどん舞い込んでくる…みたいな。

まぁ、ここまでの皮肉な展開は予想がつくと思うのですが、問題はここからで、やりたくないコトをやって偉くなった人って、それなりの社会的地位(生活の安定)を獲得してしまっていて、それを手放す恐怖の方が怖くなっちゃって、「やりたいコト」に舵を切りにくい…という非常に難しい問題がある。

「やりたくないコトをやって、結果を出して、偉くなって、やりたいコトをやる」という旅のしおりの中には、「やりたくないコトをやって、結果を出して、偉くなったら、その地位を手放すのが怖くなる」というのがスッポリと抜け落ちている。

これ、意外と、売れっ子の芸能人に多いんです。

皆の話を聞いていると「ホントはアレをやりたい!」「もっと、こんなことやりたい!」と言うから、「だったら、やりゃいいじゃん」と背中を押したら、「いや、でも、レギュラー番組があるし…」と返ってくるので、「だったら、レギュラー番組を卒業すりゃいいじゃん」と言ったら、「いや、でも…」といった感じ。
皆、手放せないんです。

カジサックがYouTubeに全振りできた理由の1つとして、「テレビで結果を出せなかったから」というのは大きいと思います。

あのままテレビで結果を出して、テレビで売れっ子をやっていたら、それを捨ててYouTubeに全振りすることはできなかったと思います。
なので、「やりたくないコトをやって、結果を出して、偉くなって、やりたいコトをやる」って、僕らが思っている以上に難易度の高いプランなんだと思います。

一方で、「やりたいコト」をずっとやって、石にしがみついてでもやって、無償であろうと何であろうとやって、そこで結果を出せば、次に舞い込んでくる仕事は「やりたいコト」で、一見すると虫が良すぎる話ですが、「やりたくないコトをやって、結果を出して、偉くなって、やりたいコトをやる」よりも「やりたいコト」に辿り着きやすいんじゃないか説です。

西野亮廣

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