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第147回 ヒットを考える時に必要な軸は、「プチヒット」「メガヒット」「ファッションヒット(流行)」「スタンダードヒット(普遍)」


世間一般の「ヒット分析」は、ぶっちゃけ無意味!

今日は【『ガチャ』について、これ以上、議論しても無駄】です。

ヒットの種類を4つに分けて「再現性」を考える


今日は、ほぼ全員に関係のあるテーマである「ヒット」について考えてみたいと思います。

どうせ作品を作るなら、どうせ商品を作るなら、どうせサービスを作るなら、「そりゃヒットしたい」という気持ちは全員にあると思うのですが、一方で、多くの人が「ヒットの解像度が低い」というのもあるような気がしています。

朝から偉そうにすみません。
すぐに終わりますので我慢してください。

押し並べて「ヒット」と言っても、そこには『ブリンバンバンボン』や『鬼滅の刃』や『サイゼリヤ』や『ローソン』や『堤下食堂』…とまぁ、なんか色々あります。

どれもヒットなのですが、なんとなく『ブリンバンバンボン』と『ローソン』を同じカテゴリーに入れてしまうのは違和感があるので、「ヒットの種類」を以下の4つに分けてみることにしました。

・プチヒット
・メガヒット
・ファッションヒット(流行)
・スタンダードヒット(普遍)

「プチヒット」と「メガヒット」は【量の違い】で、
「ファッションヒット」と「スタンダードヒット」は【競技の違い】ですね。

分かりやすくするために、ありがちな4象限を作ってみます。

まずは縦軸に【量】を。
下が「プチヒット」で、上が「メガヒット」。
次に横軸に【競技】を。
左が「ファッションヒット」で、右が「スタンダードヒット」です。

つぎに、「プチヒット」「メガヒット」「ファッションヒット」「スタンダードヒット」を獲得する為にやらなきゃいけない作業を考えてみたのですが、こんなところだと思います。

プチヒット(→営業をメッチャ頑張る!)
メガヒット(→ガチャを引く)
ファッションヒット(→ガチャを引く)
スタンダードヒット(→本質を抽出する)

そうすると、メガヒットは「ガチャを引く」しかないので、4象限の上半分は個人で狙えるものじゃない。

そして、ファッションヒットも「ガチャを引く」しかないので、4象限の左半分は個人で狙えるものじゃない。

そう考えると、僕らが狙えるのは右下の「スタンダードヒットのプチヒット」ぐらい。

ここでやる作業は「人が求めているものの本質を探り当てて、それを創造し、届ける為の方法を学び、届ける」です。

再現性があるのって、これぐらいしかないんです。

20万部以上売れている『夢と金』も…


ところが、ネットの記事とかでよくある「○○がヒットした理由」には、さっきの4象限の上半分や左半分に分類されている作品や商品やサービスも取り上げられていたりします。

ためしに「PPAP ヒットした理由」で検索してみたところ、1番上に出てきた内容がコレです。

「PPAP」の音楽としての魅力はもちろん。
ただ、結果的にこれだけ広まった理由は、「PPAP」が世界中の誰にでも理解できる単純な英語で構成されていたということ。 そして、芸人がやるような「リズムネタ」という枠を超えて、世界に通用するキャッチーな音楽性があったということだ。

そりゃそうなんだけど、だけど、「世界中の誰にでも理解できる単純な英語で構成されているキャッチーな音楽」という同じ条件でヒットしていない曲が世界中に何百万曲あるんだよ、という話で、「理由」と呼ぶには、あまりにもお粗末な気がします。

あそこまでのヒットになってくると、最後の最後は「ガチャ」で、ヒットした理由を語るなら「ガチャを当てた。よって再現性はありません。以上」だと思うんです。

僕、ときどき調子にのってビジネス書を出したりするんですけども、やっぱり狙えるヒットは「右下」なんです。

今の人が求めているモノの本質を探り当てて、死ぬ気でやれば「6~7万部」は確実に狙えますが、「20万部以上」はガチャです。

『夢と金』を出す時に、オンラインサロンでは「この本はヒットさせます」と先に宣言したのですが、同時に「ただ、狙えるのは○○万部まで。そこから先はガチャ」と言っていて、ほぼほぼその通りになりました。

『夢と金』は今、20万部以上売れていますが、後半はマグレです。
再現性はありません。

なので「再現性の無いヒットについて議論するだけ無駄だと思います」というのが今日の結論です。

西野亮廣

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