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第108回 「モチベーション」なんてものを仕事の現場に持ち込むな! プロはどんな時でも、結果を出すだけ。

仕事で信用を獲得したいなら、相手が苦しい時期に伴走するのが一番です!

今日は『そんなものを「仕事」と呼ぶな』というテーマでお話ししたいと思います。



「仕事とモチベーションは切り離せ」という話の延長戦のような話


先日、「モチベーションはどこから湧いてくるんですか?」とか「モチベーションの維持はどうやっているんですか?」と言ってくる学生へのアンサーとして、「プロの仕事は雨が降ろうが槍が降ろうが変わらず結果を出さなきゃいけないのだから、モチベーションなどという変数の塊を仕事現場に持ち込むな(モチベーションをガソリンにするな)」という話をさせていただきました。

「お前の母親が交通事故に遭って、生死の境をさ迷っている時に、緊急オペにあたるドクターが『今、ちょっとモチベーションが上がらなくて…』と言ってたら、ブン殴るだろ?」という話で、プロはいかなる精神状態からでも結果を出さなきゃいけないし、

もっと言えば、モチベーションが下がっている状態でも確実に結果が出せる体勢を整えておかなきゃいけないわけで、

まぁ、「学校の宿題じゃねぇんだから、仕事とモチベーションは切り離せ」という話ですね。

今日は、この延長戦のような話です。

仕事の本質は「問題解決」なので“問題が起きていない時間帯”は仕事じゃない


あらゆるプロジェクトはメチャクチャ大きく分けると「導入期」と「成長期」と「成熟期」と「衰退期」、そして「緊急事態」という5つの状態に分けられるんですね。

そして、さっき言った「導入期」と「成長期」と「成熟期」と「衰退期」と「緊急事態」の5つの状態のうち、

「導入期」は「やれどもやれども利益が出ない。資金がそろそろ底をつきちゃう。
さて、どうする?」という問題が起きている。

「成熟期」は「売上や利益が鈍化して、士気が下がるし、下からの突き上げからどう逃げるか?」という問題が起きていて、

「衰退期」は「手塩にかけたプロジェクトを切り捨てなきゃいけない」という辛すぎる問題が起きている。

「緊急事態」は問題そのものです。

そう考えると、「問題があまり起きていない時間帯」というのは「成長期」だけなんです。

成長期は、「もうパンチを打てば入る(少ない労力で大きな結果が出る)」というボーナスタイムですから、楽しくて仕方がないんです。

この時期のプロジェクトと楽しく向き合えるなんて、誰でもできるんです。

そりゃそうですよ。
打てば響くんだもん。
チヤホヤもされる。

そして、この時に、人が集まってくるんです。
まわりから見ても旨味を感じるのでしょう。

仕事で信用を獲得したいなら...


僕、これまで業界の垣根を越えて、本当にたくさんの人とお仕事を御一緒させていただきましたが、“「成長期」の時だけ前のめりで参加して、それ以外の時は誰かに任せる人”がビックリするぐらいたくさんいるんです。

「導入期」とか、「衰退期」とか、「緊急事態」の時は、全然何もしないのに、「成長期」の時だけ、「やりましょう! 僕、仕事に燃えてま〜す!」とか言って、ガンガン参加してこようとする。

こういう人が少なくないので、ここで言わせていただきますが、

「成長期」に取り扱っている仕事なんて、仕事じゃありませんからっ! 残念!

ギター侍ですよ、ホント。

「歌の訓練もしない。ライブの準備もしない。集客もしない。歌も歌わない。演奏もしない。だけどカーテンコールだけ浴びにステージに上がります」みたいな感じ。

「それはお前、仕事じゃなくて、むしろ報酬だろ!」という話で、何を美味しいとこ取りして働いた気になってんだ!

…とインパルス堤下が言ってました。

反論やクレームはインパルス堤下までお願いします。

だけど、これは全てのビジネスマン、全てのサービス提供者に伝えたいのですが、さっきも言った通り、仕事の本質は「問題解決」なので、仕事中は問題が起きているんです。

それに対して、「あぁ、ツライ…」「問題こわい」というのが、そもそもナンセンスで、「だったらお前が受けとる報酬は、何の対価なの?」「お前からは何を支払ったの?」という話で、

会社が今、こういうことを言えなくなっているから(言うとパワハラ認定されちゃうから)、「成長期」の時だけ参加してきて「やりがいがあるわぁ~」とか言う豚が発生しがちですが、それは見抜く人には確実に見抜かれているので、

「ああ、この時期に寄ってくるのね」という風に思われているので、今日の話は頭の片隅に置いておいてください。

仕事で信用を獲得したいなら、相手が苦しい時期に伴走するのが一番です。 

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