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『リバース:1999』夜はやさし・前編【ストーリー備忘録まとめ】

あらすじ(ネタバレあり)

前章はこちら!

リバース1999ストーリーchapter.2「夜はやさし」、ストーリー的には前章「われらの時代」の続きからです。

01-02

マヌス・ヴェンデッタの拠点である非合法バー「ザー・ウォールデン」にて。

ヴェルティがバーの地下に取り残されたことにより、財団の隊員たちは彼女の救出を焦っていました。
そんな時、追手の存在に気づくサザビー
窮地の中、ソネットはヴェルティを信じて全員の撤退を選択。

第一助手の選択

ヴェルティ不在の状況で、最高指揮権を発動し、態勢の立て直しと早急な救出作戦の計画を指揮します。

避難先はサザビーの邸宅。
サザビーは快諾し、ずっと友達が訪れるのを夢見ていたと喜びます。

吹っ飛ばした車体はまだ動くことが可能であり(すごいなオートアイランド)、一同は車で脱出。

マリアンも無事に乗り込んでいます。
ソネットとの友情を祝し、ご機嫌なサザビー。しかし呼びかけた先では、

ソネット……

焼けた森を走り抜ける車の中、サザビー達の視線の先には、声を震わせて涙するソネットの姿がありました。



場面は変わり、「ザ・ウォールデン」へと戻ります。

ヴェルティシュナイダーは、ドルーヴィスⅢによって茨の檻に捕らえられ、マヌス・ヴェンデッタのもとへ引き渡されていました。

成果を讃えるミュオソティスに、これでいいのかと懐疑的なドルーヴィスⅢ。
ミュオソティスは、彼女らは裏切り者と政府の嘘つきだとドルーヴィスⅢに言い聞かせます。

そこに、もう一つの人影が現れました。
ヴェルティを対等に扱え、と告げた女性は、アルカナと名乗ります。
彼女こそがマヌス・ヴェンデッタの影の統率者でした。

アルカナ、ミュオソティス、檻の中のシュナイダー

アルカナは、ヴェルティをマヌス・ヴェンデッタの一員として迎え入れたいと言います。
驚くミオソティス。彼にとってもこの提案は想定外だった様子。

なぜ、との問いに、意味深な理由を返すアルカナ。

拒否の意を示すヴェルティに、アルカナは「話し合い」の名のもとに取り引きを持ち掛けます。

アルカナは、三つの質問に答えられたらここから去ることを許すと告げました。

アルカナの「話し合い」

最初の質問は、

・財団が「ストーム」を作り出した真の目的は?

動揺し、ストームはマヌス・ヴェンデッタが原因ではないかと尋ね返すヴェルティ。
アルカナはがっかりした態度で、時間切れと言い、檻の中のシュナイダーの右腕を折りました。
シュナイダーの悲鳴も意に介さず次の質問を投げかけるアルカナ。

・財団は神秘学家の孤児を使って、人体実験をしている?

この質問の答えは「はい」。
「ストーム」に免疫性をもつ、神秘学抗体を探しており、ヴェルティこそが唯一の成功した被験者だと。

抗体の名を問われ、答えたヴェルティですが、この回答はアルカナの納得するものではなかった様子。
アルカナは再びシュナイダーに危害を加え、「威厳なき虫けら」の影響を受けてはだめ、とヴェルティを諭します。

これは財団の誰かを指しているんだろうか。いま時点ではちょっとよくわからないです。
そして最後の質問。

・ヴェルティが出会った神秘学家たちは、みな幸せに暮らしていたか?

ヴェルティは長い沈黙のあと、悲しげに答えを出します。
「あなたたちに加わる」と。

神秘学家の不幸を見届けてきた者たち

アルカナは微笑み、ヴェルティを歓迎するのでした。



03-05

次にアルカナは、シュナイダーへと向き直ります。
語気を荒げて抵抗するシュナイダーから、彼女の銃を奪い取りました。

ドルーヴィスⅢの手がけた銃

アルカナはヴェルティへと銃を差し出し、シュナイダーを殺すように命じます。
これは任務であり、任務に拒否権はないと。
そしてヴェルティに、手のひらに乗せたみかんを差し出します。

銃を差し出していた手のひらにはみかんが

たちまち、何者かに「みかん泥棒!」と声をかけられるヴェルティ。
その声の主は幼いシュナイダーでした。

シチリアの少女と絵に描いたみかん

幼いシュナイダーとヴェルティはみかんを収穫します。

みかんの実が落ちるたびに、鳴る銃声

ヴェルティはアルカナの幻覚に操られて発砲していました。
気づかないヴェルティに、目を覚ますよう懇願するシュナイダー。

シュナイダーの放った反撃の弾は、ヴェルティの背中を血に染めますが、彼女は痛がる素振りを見せません。
その背に元々あった大きな傷跡に興味を示すアルカナ。

時折、ヴェルティの出自について知る素振りをするアルカナ

幻覚の中で、ヴェルティはシュナイダーに差し出されたみかんの果実を一粒ずつ味わっていました。
しかし、果実が最後の一粒になると、「あんまり食べたくない」「少し苦い」と告げるヴェルティ。

その瞬間、ヴェルティの持つ拳銃から発砲が止まります。
一発だけ残された弾丸を前に、慟哭するシュナイダー。

壮絶な人生を物語るかのような「生きる許し」

シュナイダーはヴェルティの掲げる銃に飛びつき、左胸に銃口を押し付けました。
銃声が鳴り響いた後、ヴェルティの腕の中には血を流して横たわるシュナイダーがいました。

一部始終を見ていたミオソティスが、一発で心臓に当てたと感心して賞賛します。
隣にはドルーヴィスⅢの姿もありました。

アルカナにシュナイダーの骸をどうするべきかと問われ、
彼女が帰るべき場所へ、送り返すべき」「ヴェルティの決断を彼らに知ってもらう」と提案するドルーヴィスⅢ。

つまりは、彼女の姉のマリアンや、ヴェルティの仲間たちのいる財団陣営に送るということ。
ここで場面は切り替わり、まさに財団陣営へ。



車でサザビーの邸宅へと撤退していたソネット一行。
逃走中にAPPLeが負傷(腐食)してしまいます。

APPLeー!!ちゃんとボロ絵になってる

屋敷へと到着し、APPLeの治療のためにポーション調合を急ぐサザビー。
しかし、使用人たちの姿が一人も見えないことを不思議に思います。

それでもAPPLeの治療を優先し、ポーション調合に苦戦していると、屋敷内から不審な物音が。
様子を見に行くと、金庫に辿り着きます。
そこには執事のカーソンの姿がありました。

「在庫点検」をするカーソン

無事を喜ぶサザビー。他の使用人はどうしたのかと尋ねます。
なんと全員が、夕食後に急性胃腸炎を患って病院に運ばれたとのこと。
まだ夕食を取っていないカーソンだけが無事でした。

食材点検について言及するカーソン

楽観的なサザビーは、マヌス・ヴェンデッタのしわざではないなら良いと安堵します。
何だかんだと「マンゼブ(植物の保護殺菌剤、実在する)」を入手したサザビーは、意気揚々とAPPLe達の元へ戻りました。

そこでは、マリアンの知恵で既にマンゼブによる治療が行われていました。世間の広さに感心するサザビー。

しかし、ソネットの表情は固く、ラジオからは不穏な放送が流れています。
その内容は、大規模な疾病災害についての報道。

都市の胃病

ソネットはマヌス・ヴェンデッタの仕業だと言いますが、どうやってこれだけ大規模な人数へ被害を拡大させたのかがわかりません。
本部に戻って上からの支持を仰ごうとします。

そこへ執事のカーソンが現れて、一同を夕食の席へと招待します。
丁寧に料理の説明を行うカーソンに、絶句する一同。
そこに並んでいた食事は、調理された紙幣や硬貨でした。

貨幣料理のフルコース



一方、マヌス・ヴェンデッタ側も、夕食の席を設けていました。
貨幣が食べ物に見えてしまうことが今回のストームの症状、ストームによる異変だと話す一同。

話題はストーム下の人々の生活論から、ドルーヴィスⅢの持つローワンの枝へ。そして各々の人生観へ。

ヴェルティの考える世界

ヴェルティの思想が気に入らないミュオソティスは、彼女に掴みかかります。
その結果、ローワンの枝が落下し、ドルーヴィスⅢの手元を離れてしまいます。
ローワンの枝は、ドルーヴィスⅢが大事に所持していたもの。

術の解けたローワンの枝

アイルランドからアメリカに渡ってきたその植物は、大規模な森林火災で全て燃えてしまった。
その植物の名残を、ドルーヴィスⅢは自らの神秘術の力で繋ぎ止めていたのでした。

過去から動かないものを生きていると言えるのか

床に落ちたローワンの枝を「他人が触れたものには興味がない」とヴェルティに渡すドルーヴィスⅢ。

やがてヴェルティが去った食卓で、ミュオソティスは次の計画の内容をドルーヴィスⅢに告げるのでした。

……


だいぶ情報量が、多い……!
ので、いったん一区切りとします。

これでもだいぶ削ってる。ボリュームがすごい。
それぞれの生い立ちとか背景がちょっとずつ見え始めて気になるって印象です。

お金が全部食事に見えちゃうっていう異変、絵面的にはコミカルだけど実際あったらやばすぎるし、
深刻に振り切って描いたのがこの章だよなぁ……。

その後、人類が貨幣を調理しやすい器具を開発したって流れはシュールすぎて恐れるとこなのか笑うとこなのか分からないまである。
なんかその辺りもリバースの雰囲気の独特さを出してる気がして個人的には好き。

では、次回は後編、もしくは長くなりそうなら中編で!

ここまで閲覧いただき、ありがとうございました!