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インクラインベンチプレスで大胸筋上部を鍛えたいなら知っておきたいポイント

恵比寿でパーソナルトレーナーをしている倉田です。

Twitterではトレーニング初心者の方に向けて筋トレが上手になる様々なポイントを紹介していますが、140文字のなかでその意図や効果を全てお伝えするのは難しいと感じており、noteでもう少し詳しい解説をしていきたいと思います。

今回は昨日したこちらのツイートです。

ツイートにあるように、肋骨が開いてしまうと大胸筋の上部から負荷が抜けて効果的なトレーニングとは言えなくなってしまいます。
なぜ抜けるのか、どうすれば抜けないのかを解説します。

インクラインベンチプレスとは

大胸筋を鍛えるベンチプレスのバリエーションで、ベンチ台の背もたれを斜めに起こして行う種目です。
負荷がかかる方向が斜めになることで、大胸筋の上部を狙って鍛えることができるのです。

・スミスマシン・インクラインベンチプレス
・ダンベル・インクラインベンチプレス
このように使用する器具によるバリエーションもあり、バーベルを使うものは単純に「インクラインベンチプレス」と呼ぶことが一般的です。

この動画ではスミスマシン・インクラインベンチプレスをしていますが、お伝えしたいことは一緒なのでそのつもりで読み進めていただければと思います。

なぜ肋骨が開くと上部から負荷が逃げるのか

早速、本題に入ります。
まず、トレーニングを効果的に行うためには筋肉の付着部(骨と繋がっている部分)のどちらかが、あるていど固定されている必要があるという点をおさえましょう。
この種目のターゲットである大胸筋上部は鎖骨の内側半分と上腕骨の付け根が付着部です。

大胸筋上部は鎖骨と腕をつないでいる

ベンチプレスでは腕(上腕骨)が大きく動くので鎖骨側をあるていど固定しておく必要があります。

そして、鎖骨、胸骨、肋骨は一つのユニットのようになっていますので、肋骨が動くと、胸骨、鎖骨の位置も変わってしまいます。

肋骨が開くと鎖骨が上がり、肋骨を閉じると鎖骨が下がる

そして、肋骨を閉じるためには腹筋群、特に呼気(息を吐く)で使われる筋肉が働いてくれることが大切です。

まとめると、大胸筋上部を鍛えるためには鎖骨をあるていど固定する必要があり、鎖骨を固定するには腹筋群を働かせて肋骨を閉じる必要があるということです。

鎖骨を高く

私がインクラインベンチプレスを指導するときによく使う声かけは「鎖骨を高い位置に」という言葉です。

さっき「肋骨を開くと鎖骨が上がる」って言っていたのに、逆じゃん!と思うかもしれませんが、肋骨が開くと、確かに鎖骨は上に(頭側に)動くのですが、肋骨が開くのと同時に背骨が反ることになります。
背骨が反ると、相対的に鎖骨は背中側に(つまりベンチ台に寝ている状態だと地面側に)動き、胸骨の下が天井側に動く形になります。


肋骨が開くと鎖骨は地面側に近づく


つまり、バーベルが下がってくる局面で、鎖骨が動き、胸骨(胸の真ん中あたり)が上がってしまうと、負荷が大胸筋の中部に逃げてしまうということです。


斜め上の軌道上に負荷が乗ると大胸筋上部を使いやすい

鎖骨を高い位置でキープするには腹筋が不自然なくらい働くことになります。
インクラインベンチプレスでとにかく重量を挙げたい、ストレスなく気持ちよいトレーニングがしたいならここまでの意識は必要ありません。
しかし、この種目の目的が大胸筋上部を鍛えることであれば、あえてこのような窮屈なフォームをとって、その中で重量を増やしていく必要があります。
ボディメイクは重りを挙げるために鍛えているのではなく、鍛えるために重りを挙げている。ということを忘れずにいたいですね!


以上、簡単ではありますがツイートの内容を解説しました!
参考になったら「スキ」をしたり、拡散していただけると嬉しいです!

恵比寿駅徒歩5分のパーソナルジムでトレーナーをしています。
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