オンラインで学ぶ
今でこそ「オンライン」という言葉は日常生活で普通に聞きますが、考えてみればほんの2,3年前はそこまでなかったと思います。
わたしが『みん職』を知ったのは、教員採用試験を受けようと決めた4年前。そのときは『みんなの教採』という名前でした。つまり、採用試験に向けてオンラインで学び合うというものでした。初めてzoomなどを知り、こんな形の学び方があるんだ!と感動しました。
それ以来、みん職で本当に素敵な多くの講師の方に出会いました。その中のお一人に二川先生という、わたしの憧れる先生がいらっしゃいます。現在二川先生が主宰するみん職の中の『GIGAゼミ』という場で学んでいます。
昨年初任として赴任した学校は、熊本市の中でICT活用モデル校ということもあり、かなりの先生がタブレットを使いこなしていました。わたしは、もともとICTが苦手で「今更聞けない・・・」ということが多く、ちょっと孤独を感じていました。そんなとき、みん職で二川先生が『GIGAゼミ』をスタートされるということを知りすぐに申し込みました。
参加している先生にはICTが得意、苦手、どちらもいらっしゃいました。若手もベテランも管理職もいらっしゃいます。共通していることは、「GIGAスクールはみんな未経験」ということです。二川先生が最初に「みなさんに徹底的に伴走します」という力強い言葉おっしゃいました。そしてもともと、みん職の中は心理的安全が保たれる場所なので、現場のように不安を抱え込むことなく学びを進めることができました。
ここではオンラインならではの学びがたくさんあります。全国の学校のICTにまつわる進度状況、考え方、使い方など、校種や自治体によって様々なんだと知りました。使っている端末、アプリの種類でさえたくさんあります。(iPadだけじゃないんだ、と初めて知りました笑)最初は、使っているアプリのスキルアップができないかなと考えていましたが、それはあまり望めないかもしれません。その代わり視野がとても広がります。「そんな使い方をするんだ!」と明日から真似をしたくなる事例をたくさん聞けます。
先生方はそれぞれ個人的にまたは学校としての課題を抱えていますが、それを出し合った上で「じゃあ、どうしたらよりよくなるのか」と集まったメンバーで対話できる時間があるのがとてもいいです。わたしが現場で感じていた孤独は、ここではありません。二川先生が課題解決に結びつくようなゲスト講師を招いてくださり新しい知識をインプットする機会もあります。
わたしの提案で、熊本市の前田康裕先生をお迎えしたことがあります。前田先生の著書はGIGAゼミに参加されている先生はほとんどの方がご存じでしたが、わたし自身がとてもその本で勉強になったこともあり、ぜひこのゼミにお呼びして先生方とお話を聞きたいと思って提案しました。二川先生にご尽力いただき、それは実現しました。内容は前田先生に講話をいただくだけでなく、わたしたち自身がGIGAゼミで学んできたことをプレゼンするという形で参加する皆さんに聞いていただきました。オンラインとはいえ全国の先生方の前で話すなんて初めての経験でとても緊張しましたが、とてもよい機会でした。私一人でやったわけでなく、先生方と作り上げたそれこそが「学び」だと感じました。
前田先生のお話は、本当にこれからの子どもたちに必要な力を指摘しておられます。「自分の学校の校内研修でも話していただきたい」と言ってくださる先生方が多く、熊本市から少し話題を発信できてうれしかったです。(前田先生はすでに有名な方なのでわたしが話題にしなくても皆さんご存じなんですが・・・)
GIGAスクールは始まったばかりですし、今は過渡期ならではの課題が多くあります。GIGAについての本は本屋さんにずらりと並んでいますが、それはどこかできあがった知識であまり身近に感じられません。わたしが抱える悩みのようにちょっと誰かに聞いてみたいという些細なことほど、解決するとその先に明るさを見いだしてまたやってみようと思うものです。このゼミはそんなふうに背中を押してくれる空間です。毎週日曜日の朝、対話を通して背中を押していただいた後、Facebookの中で先週の振り返り、今週のGIGAについてのチャレンジを宣言します。自分のペースでできることを、とよく二川先生がおっしゃいますが、GIGAについては本当にそう考えるのが大事です。なおかつ昨日の自分をアップデートしていくのが『GIGAゼミ』です。
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