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台湾映画『藍色夏恋』《藍色大門》(英語:Blue Gate Crossing)

出演:桂綸鎂(グイ・ルンメイ)、陳柏霖(チェン・ボーリン)、梁淑慧(リャン・シューホイ【現:梁又琳/リャン・ヨーリン】)、ほか
監督・脚本:易智言(イー・ツーイェン)
台湾上映:2002年9月
尺:83分

17歳の夏。孟克柔(モン・クーロウ)は、親友の林月珍(リン・ユエチェン)と一緒に体育の授業をサボっていた。母親になった未来の自分を妄想して語る月珍には、どうやら意中の相手がいるようだ。やがて、それが同じ学年の張士豪(チャン・シーハオ)だと打ち明けられた克柔は、いささかストーカーめいた月珍の恋に巻き込まれていくのだった。ある夜、克柔は月珍に付き添って学校のプールへ。士豪が忍び込んで泳いでいるのを、覗きにやってきたのだ。“彼女”がいるかどうかを知りたいという月珍の頼みで、士豪に質問をぶつける克柔。しかし、月珍が恥ずかしがって姿を見せないものだから、士豪は克柔が自分に気があると勘違い。さらに、月珍が士豪宛てに書いたラブレターが、複雑な三角関係をこじらせる結果に…。

日本公式作品ページ

キラキラした青春だね

本作と出会った当初はそんなに台湾映画を意識して見ていた頃ではありませんでした。でもDVDを購入しちゃうくらいハマりました。家にDVDが3枚(大分前に購入したDVD、お取引先から頂いたデジタルリマスター版Blu-ray×2)もあるもので、最近チェン・ボーリン好きの知り合いにBlu-rayをおすそ分けしたところで、懐かしくなったのでレビューを。
あらすじは記載のとおりなのですが、台湾映画の青春ものの魅力というのが日常を映しながらもそれがキラキラと輝いているところなんですよね。自分は女子校育ちでこんな青春時代は過ごしていないにも拘らず、懐かしさでなんだか胸の奥がむずむずするのです。最初にそんな感覚を味わったがまさに本作でした。

若手なのにひきつける演技

何より素晴らしかったのが桂綸鎂と陳柏霖の演技でした。桂綸鎂は本作がデビュー作であったのにその表情や視線などから視聴者にクーロウの苦悩が伝わる演技だったと思います。友人の恋模様に巻き込まれつつ、自身も悩みを抱えているというこの役は非常に難しい役だったと思います。しかし、それを自然に演じきった桂綸鎂は、当然ながら本作をきっかけに多くの注目を集めました。
そのクーロウ役の桂綸鎂とは対照的に、屈託ない表情を見せているのがシーハオ役の陳柏霖。彼は当時デビュー済みではあったものの、西門町で本作の副監督の目に留まり主演に抜擢されたのだとか。クーロウの秘密を知っても思いをまっすぐにぶつけるシーハオ。クーロウが月だとするとシーハオはまさに太陽。最後の自転車に乗っている背中が輝いていました。
今や映像作品に引っ張りだこの二人の初々しい演技が見られる本作をぜひ見てみてください。

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