ミニマル志向と衣替え
きのう、いつまでも引きこもっていても運動不足になると思い、日暮れごろふらっと外に出た。記憶にあるよりも空気は暖かくて、そして思っていたよりも湿っていた。いつの間にか春が来ていたんだなと思った。
適当にぶらぶらと歩いて、満開を見られないまま葉が出てきてしまった桜並木を通ったり、最寄りの次に近いコンビニに寄って新作のパンを買ったりした。それからまた同じ道を通って、日が完全に地平線に沈む前に家に帰った。
家に帰ってからは衣替えをした。
もともと高校生になったころから漠然とミニマリストへの憧れを抱いているのもあって、持ち物も服もそんなに多くないほうだと思う。物が少ないほうが低いとして、偏差値でいうなら40から45くらいには位置していると思う。
たとえば、ペンケースの中に入っているのはレポートを書くための0.38mmのボールペンと、自分で組み合わせを選べる4色ボールペン、そして最近代変わりして4代目になった0.3mmのクルトガ(黒)、そして消しゴムと修正テープの5つだけ。不便を感じない最低限度まで削ったお気に入りだけだ。この最終形に行きつくまで4年かかった。
また、普段は殆ど現金を持ち歩かないのでお財布の中身も最低限度にしている。デビットカードと身分証、そして予備の千円札。電車やバスに乗る時は別に交通系ICカードを持つくらいだ。これらに対して長財布はあまりに大きすぎるので、普段はダイソーで買った何も装飾のない黒色の名刺入れを財布代わりにしている。もちろんTPOを考えて、きちんとしたお出かけや買い物の時は長財布を持ち、よく行くお店のポイントカードは持つようにしている。そして、友人と集まる時は割り勘する可能性を考慮して、小銭やお札を多めに準備するようにしている。
そんな私だが、洋服のミニマル化には苦戦している。靴やかばんはうまくいったのだ。靴はスニーカーと革靴とローファーを一足ずつ、それに冬物のブーツと夏物のサンダル。鞄は通学用のリュックを合わせても5、6個しかもっていない。しかし、洋服は春物と秋物で兼用できるものとできないものがあったり、大学には着て行けるけれどバイトに着ていくと怒られそうなものがあったり、特定のインナーの組み合わせがあったりして正直自分が持っている服の総数を把握しきれていない。以前すべてスマホで写真を撮って管理しようとしたときの記憶から、100着は確実に切っていると思うが、80着あるのかないのかは分からない。そして洋服は単価が高い。1コーディネート作るのに、トップスボトムスアウターをすべて3000円程度でそろえても一万円位はかかるのだ。自分の中での最低ライン、各季節4コーデを達成しようとすると(春と秋は兼用としても)1万円×4コーデ×3シーズン=最低12万円もするのだ……。
というわけで現在購入資金をためて一気にクローゼットをリセットするという野望の元、「一年間服を買わないチャレンジ」を実践している。急に中学の同期と集まることになった1月以来まだ一着も買っていない。残り二百数十日、達成できるよう頑張ろうと思う。