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しくじりは、手で考える仕事 #APPDIVE ライトニングトーク

2019年10月16日(水)19時からGINZA SIX 10FにあるPLAID社のオフィスで開催された『APP DIVE vol.2 〜新規アプリの「しくじり」から学ぶユーザー視点のプロダクト改善とは〜 #APPDIVE 』に参加させて頂いた。

APP DIVEとしては今回が2回目の開催。前回は7月に「Pairs(エウレカ)」「FiNC」「マネーフォワード」の方達が登壇されていた。非常に示唆の飛んだ生々しいお話を伺うことができた。

今回のテーマは、第1回に続き「しくじり」。上記サイトから引用させていただく。

失敗があることを当然と捉え、その「しくじり」から何を学んだのか、どう変えたのか、その結果はどうだったのかを対話します。

参加された方にとって、自社のアプリグロースのヒントやきっかけが生まれる場となることを目指しております。

今回はクックパッドマート、エリクラ、Toreta nowと新規アプリとして参入し急成長しているアプリの担当者を迎え、パネルディスカッションを行います。

※太字箇所はこちらで強調

APP DIVEは
前半 : ライトニングトーク
後半 : パネルディスカッション
の2部構成で進められる。

今回のnoteではライトニングトークを記事にさせて頂いています。3社の方達がアプリのグロースに伴う「しくじり」を話を興味を持って聞かせて頂いた。


① クックパッドマート

元々はクックパッド側にいらっしゃった方が、当時の新規事業のクックパッドマートに来られたとのこと。クックパッド社が提供する「新しい買い物体験」のサービス。

切った瞬間に水が溢れ出る新鮮なお野菜。
目利きによって選ばれた鮮度抜群のお魚。
育て方からこだわった美味しいお肉。

美味しいものは、美味しいうちに。
スマホアプリから簡単注文。
クックパッドマートは、美味しい食材を
その日のうちにお届けするサービスです。

個人的に印象的だったのが、早い段階でしくじりをし、影響範囲は小さく、スピードを持って改善されて行く話。失敗することを前提にした組織とプロダクトとグロース設計は小回りがききやすいだろうなと感じた。

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スピードを持ちながら、組織で世界観を共有して成長を目指すモデルは非常に参考になった。


② リクルート

イマザトさんのプレゼン。エリクラの事業責任者。エリクラは隙間時間を活用し「すきな時にすきな分だけ働く」を実現するサービス。



毎日のウォーキングの途中で10分だけ働こう!
家事の途中でお小遣い稼ぎをしよう♪
シフトを決めなくてもいいし、はたらく場所も時間もあなた次第。
10分だけでも、土日だけでも、毎日働いても大丈夫。

仕事の地産地消。近所で出来るがキーワードだそう。

しくじりについては「きめつけない」こと。作業品質の担保のために、マニュアルの用意が喜ばれると思ったがそうではなかったそうだ。

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マニュアル外で利用者がした仕事をした報告機能が喜ばれた。当初から「きめつけ」をしていたら、この機能はリリースされなかった。

非常に興味深い行動だと感じた。人のつながりから生まれるコミュニティにも活用できる、大事な視点。


③ 株式会社トレタ

UI/UXデザイナーの山田亮さんの、Toreta nowのスムーズすぎるフローを改善されたお話。3ステップで、近くの飲食店の予約ができるアプリ。


 二次会や急な会食に便利!「最短10分後」に入れるお店をスピード予約

予約途中でユーザー登録をするのはUX的に良い体験ではないと考え、事前にユーザー登録を済ますフロー設計でリリースした。実際に離脱も少なく、想定KPI以上の予約をいただいた。ただ、

想定外の結果として予約のキャンセルが増加

行動フローを確認して、キャンセルは20秒以内に起こっていることがわかった。そこから仮説をスタート

仮説 : 予約までがスムーズすぎる?
施作 : 予約アラートを挟んでみる
結果 : キャンセルが激減して1割以下に減った。

実際はあまりにも予約がスムーズに簡単にできるので、ユーザーが怖くなってキャンセルをしていたそうだ。理由は細かい入力フォームが無いため、ユーザーが慣れていなかったとのこと。

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印象的だったのはこの言葉。何が起こるか想定が出来ないので、リリース時から行動分析ができるように設計されていたそうだ。失敗が起こることを前提の設計だと感じた。

またトレタさんと言えば、2019年の春にGoogle予約に対応されたニュース。当時、とても驚いたことを覚えています。すごい。



感想

登壇されていた3名の方は、しくじりは前向きに捉え、仮説を効果的に利用されていた。

しくじりは、手で考える仕事だと感じた。

新規事業は「答え」が用意されているわけではない。小さな失敗を繰り返し、手を動かし、改善することでユーザーとの対話、プロダクトのグロースに繋げている。

また、小さな失敗は、取り返しのつかない大きな失敗を防ぐ役目もあると感じた。素晴らしい仕事だと思いました。

後編パネルディスカッションはこちら





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