若林有希

小学校から高校まで通信簿の所見は「マイペース」一択。

若林有希

小学校から高校まで通信簿の所見は「マイペース」一択。

最近の記事

「子どもはいなくてもいい」の“も”

 結婚した。  結婚すると、それまで彼氏の話を聞きたがっていた同僚たちの話題が一気に子どもに変わった。「産休の時はこっちでがんばるね」とまで言ってくれた人もいた。  けれども私は、子どもを欲しいと思ったことが一度もない。  子ども自体は好き。でも、妊娠出産子育てに不確定要素があまりにも多すぎる。まず自然妊娠できるかもわからない。出産するまで子どもの心身が健康かすらわからない。頑張っても「普通」になるとは限らない。怖い。  先述のことを夫に伝えたら「一人で育てるんじゃない

    • 能動的な優しいと受動的な優しい

       決定権を持つことがしんどくなってきた。決めるということは、責任をもつことである。仕事の場に限らず、気になっていたカフェの味がイマイチだと連れてきた相手になんかゴメンと思ってしまうし、雲行きの怪しい中行った動物園で土砂降りに遭うと申し訳なさで身が縮こまる。仕方がない、で片付けられないのだ。  一般的に優しい人は決定権を渡してくることが多い。「あなたの行きたいところに行こう」「あなたのやりたいことをやろう」。確かにうれしい。でもちょっと違うな~と思い始めた。  優しさには2種

      • それでも生活は続く

        ここ最近、図書館に行く頻度が増えている。これはよくない。 中学校に進学して友だちができなかったとき、社会人1年目で月50時間残業していたとき、放課後や休日は図書館に通いつめていた。本を読むことは好きだけれど、私のそれは逃げ場を求めてのことだとようやく気が付いた。 大人なので、心が疲れたなーと思ったときにはカフェに行きたくなるが、それは「カフェでブラックコーヒー片手に文庫本を読むおしゃれな女」を演出したい衝動であって、コーヒーの金額や1杯で長時間居座る居心地の悪さに思い至って

      「子どもはいなくてもいい」の“も”