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29歳で最後の家族が亡くなった時のはなし①

私の家族は、父、母、弟、私の4人でした。年子の弟は、生まれつき難病で小学6年生の時に亡くなり、父は私が大学2年生の夏に癌で亡くなりました。

母は長年精神病を患っていて、躁鬱病やアルコール依存性、統合失調症など様々な診断を受けていました。

母との暮らしの中で、一番辛かったのは意思疎通が上手くできないこと。母は、基本的に私の話を聞かず、自分の話ばかりをします。

私のコミュニケーションの方法に問題があるのかと考え、何冊も本を読んだり、一生懸命母の話を聞こうと努力したけど、やっぱり私に関心が向けられることはありませんでした。

私は母と暮らす家で、自分の居場所を見つける事ができず、結婚を機に実家を離れました。

親戚からは、私が母から離れて暮らす事や、私の母への態度に批判を受けた時期もありました。

だけど、私は母の傍から離れる以外に生きる方法を見出せませんでした。

大好きな母を苦しめている張本人が私である事。それはよくわかっていたのですが、あまり深く考えないようにしていました。  

結婚して5年目に、息子が生まれました。

里帰りをするかしないかでとても悩みましたが、保健師さんや親戚の意見も聞いた上で里帰りをする事を決意し、母にも生まれたばかりの息子を見せるとこができました。

1カ月実家で過ごして、自宅に戻り一週間経ち、母が倒れたと連絡を受けました。

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