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ずっと何者かになりたかった話

ずっと何者かになりたかった

小学校の時には絵が上手でどんどんと流行りを作り出すクラスメイトをみて。
中学校の時には長年片想いしていた人にかっこいいと称賛される女友達をみて。
高校生の時には新聞で功績を讃えられたりTEDxに出演した留学仲間をみて。
大学生の時には某大学に推薦で合格しTikTokerになった後輩やYoutuber・Instagramerとして名を残す同級生をみて。
ずっと自分もそんなキラキラした何者かになりたかった。

羨ましかったし妬ましかった。
キラキラしたみんなと自分を比較して、なんて自分は何も動けてないんだろうって何もしてないんだろうって、自分のなにも持ってない感にずっと焦燥感を抱えていた。

だから、絵は描けないから運動を頑張ってみたり柄にもなくボーイッシュに走ってみたり、何かすごいことをしようと躍起になってみたり、真似っこしてYoutubeやInstagramを運用しようとしてみたりした。
社会人になってからはデザイナーやSEに憧れて言語かじって転職しようとしたりもしてみた。
全部うまくいかなかった。
キラキラしたみんなはどんどん離れていくし、
いつまで経っても何者にもなれなくてずっと悲しかった。

同じタイミングで何人かに声を褒められて「声が武器になるかもしれない」とラジオ配信を始めて見たけれど、ファン数は全然伸びないし同時期に始めた子達にはどんどん抜かされていった。
大体の人がトークが上手だったり、歌がうまかったり、他の人達にはなにかしら輝くものがあるのに、自分にはやっぱりなにもなかった。

何者にもなれないけど来てくれる人はいて、
色んな人と話せるのが楽しくてなんとなく配信を続けていて。
その間にもインスタに手を出してみたりTikTokに手を出してみたり、他のプラットフォームのアカウントだけ作っては発信できるだけのコンテンツとモチベーションがどうにもなくて、キラキラした誰かにはやっぱりなれなくてモヤモヤしていた中、リスナーにいわれた言葉にドキリとした。

「ゆきひらはインフルエンサーになりたいの?」

それを聞いて、あれ?私ってインフルエンサーになりたかったんだっけ。何者かになりたいって有名になりたかったんだっけ。なにがしたかったんだっけってぐるぐるして…
わたし多分、自分を表現したかったんだなって。

考えてることや思ってることを、絵とか歌とか起業とかクラファンとか色んな形で表現して
その人なりの世界観を示せている人がどうにもキラキラしてみえてたけれど、どう真似してもなれなかったのは自分はその人になれないからで、自分に合う表現方法はいまもずっと模索中だけどとりあえず持っているものを発信すれば
反応してくれる誰かがいることを知ったから、
なんだかポエムみたいになってしまったこの恥ずかしい文章も、スキと言ってくれる誰かがいることを信じて世に放ってみようと思う。