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大空を夢見る

関東で暮らすようになって迎えた初めてのお正月に「日本晴れ」という言葉の意味を理解したのだ。

幼少期を過ごしていた西日本では冬といえば灰色のうすい雲がずっと空に張り付いているのがデフォルトなので、外を歩いているだけで気持ちがだんだん暗くなるような気がしていた。

ところがだ。関東では冬でも、いや冬で空気が澄んでいるからこそと言うべきか、綺麗な深みのある青空が広がっている日が多い。

青空があり、そして海や山からの風がきているとなると、そう凧揚げだ。

地元では公園で凧揚げする人などほとんどいなかったはずだが、私が住んでいるあたりでは公園に行くと子ども連れだけではなくカップルでも凧揚げをしていたりする。

今日も散歩しながら空にはためく凧を眺めていたら、その遥か上空を飛行機がすっと通り過ぎていった。

凧は地上から糸で繋がれているけれど、飛行機に憧れたりするのだろうか。

その飛行機も目的もなく浮かんでいるだけの凧が羨ましいと思うのだろうか。

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