見出し画像

大学の研究発表(期末発表)

こんにちは、雛菜です。
今日は、期末発表のことについて詳しく書きたいと思います。
この春学期間気がつけば、いろいろなことが進んで、研究で言うと頭は大混乱(^^;;
そして、学外でもミスコンに出るなど、さまざまな経験を踏んで本当に新たな自分を見ることができた半年だったように感じています。
さて、今日は大学の研究発表に関してです。
さてさて、4/5/6月でまずは何を学んだかについてさらっと説明します。
まず、この3ヶ月では文献調査とインタビュー調査が主体でした。

初めに文献調査についてですが、文献調査では、以下の文章を読みました。
→「多言語・多文化共生社会とバイリンガル教育」中島和子,新しい日本学の構築
→「アメリカ・カナダにおけるESL教育の実状とその考察」
東京工業大学:赤 堀 侃 司、 大学入試センター:小野 博,日本教科教育学会誌 199D.10:第14巻 第4号
→「在籍学年の学習についていけないダブルリミテッド児童に対する言語教育環境の改善法」(小野梨紗子)
→ケーキの切れない非行少年たち
→多文化共生の実験室(大阪から考える)

これらから学んだことをざっと説明すると…以下のことが言えます。
・2歳から8歳にかけて言葉が形成され4,5歳から14,15歳までに読み書きが定着する(この言葉が形成される特に2歳から8歳(中でも幼稚園卒園する)までは社会状況の影響をもろに受けて育つ。)
→高度達成方バイリンガルになるためには、聴いたり、見たりする比率が同じになるようにする必要性がある。

・カナダにおけるESL教育の目的とアメリカのESL教育の目的
カナダの場合
→「単に言語獲得をすることにとどまらず、自己の存在価値が自覚できるように、学校・地域・社会が他の文化に尊重するような教育を実施すること」
=教育の機会平等を保障しようという考えから起きている。
アメリカの場合
→「外国人が教科を学習するための基礎的言語の習得という意味と同等に、異文化の中で学校生活をより快適(自分でできる・独立する・自立する)にする表現手法の習得する」
=個人の存在価値を互いに尊重のあること、そのために相互理解できる手段として言語教育が行われている。
*アメリカとカナダのESL教育を比較する中で、日本はアメリカ式に近いところがあるのではないかと考える。

・<非行少年に共通する特徴>
→認知機能の弱さ:見たり聞いたり想像する力が弱い
→感情統制の弱さ:感情をコントロールするのが苦手。すぐにキレる。
→融通の効かなさ:なんでも思いつきでやってしまう。予想外のことに弱い。
→不適切な自己評価:自分の問題点がわからない。自信がありすぎる、もしくはなさすぎる。
→対人スキルの乏しさ:人とのコミュニケーションが苦手
→+1身体的不器用さ:力加減ができない、身体の使い方が不器用

・「日本語指導が必要な高校生の進路」についての結果を見ると、大阪府立高校に通う日本語指導が必要な生徒は全国平均とし比較した際、中退率が低く、進学率が高いこのことからも、大阪府の教育支援は課題展はあるものの全国と比較するとうまくいっていることが伺える。
 民族学級の存在の大きさ。関西の特徴として人権教育がベースにあり、そこに多文化共生がある。一方で他のところにはそのスタート地点がない。

次にインタビュー調査についてですが、加藤あず佐さん、大阪府教育委員会、宮口先生にインタビューをしました。
まず加藤さんは以下の記事を書かれていた新聞記者さんです。

そこから分かったこととして、
→外国人の子供たちのフォローをする先生方もいっぱいいっぱいであり、オンライン教育が進んだことによって、大阪府教育センターの方に授業を任せることができたことは、教員としての負担の減少にもつながった。一方で子供が一人で授業を受けることは難しいため、先生が付き添う必要性はあるため、人員の確保は必要である。

次に大阪府教育委員会にオンライン教育について伺ったところ、以下の回答がきました。
→オンライン日本語指導について週に2時間に4名の指導員の授業の準備に割いて、教育をしている。日本語指導は言語関係なく行われており、日本語で日本語を教えている。ということだった。これ以上はこの授業を受けている子どもの権利の問題で話すことができないと言われてしまった。

次に宮口先生へのインタビューでは、
→少年院や矯正施設には、外国籍の子も確かに多く存在する。東海地方などでは特に従業員の子供(ブラジル系の子供などさまざまな子供がいる)。
しかし、言語の壁を感じることはあまりなく、外国籍だからという問題があるわけではないように感じている。家庭環境も外国籍だからという問題点があるようには感じられなかったと言う。彼らは日本語の習得は早いと思う。
非行少年の原因はやはり勉学にあると思う。
言語の取得の後の学習(学習不振、読み書き計算の困難さ)
数学(算数)でつまづく子供が多い。例えば九九を覚えていなかったら3年生以上の問題が解けないなど、算数が日本の学校ではウェイトを占めている(計算力がとても大事)。

これらのことがわかった。

簡単にまとめるて見ると、以下のようなことを考えた。
(まとめ=・,考え=*で表す)
・2歳から8歳の時は、言語形成が行われる⇨日本語と母語を同等の量と質で必要

・カナダでは、自己の存在価値を自覚できることが目的となっている。
      →他の文化を尊重する。(教育の機会の平等が目的)
 アメリカでは、異文化の中で生活を送れるように。
      →相互理解できる手段としての英語(これが目的)
*このアメリカとカナダの比較から、日本はアメリカの考え方に近いが、日本には、明確な目的がないことが問題であると考える。

*非行少年の特徴に関して、自己形成がうまくいかないことに繋がっている。このことから、ダブルリミテッドの特徴に似ていると考えられる。

・関西の特徴→元々の民族学級などの歴史的背景
      →人権教育がベースでこの上に多文化共生がある。
       ※他の地域ではこのベースがない💦
*人権教育に関して…一時期は、全国で行われていた(おそらく同和教育の問題で)しかし、その運動が少なくなっている。一方で大阪では、歴史として多民族が混在することに慣れていることが、人権教育が発達し、多文化共生ができている理由なのではないかと思う。

・日本語を指導するのは、教員ではいっぱいいっぱいだった。それに関してオンライン教育によって、日本語指導教員に任せることができた。※しかし、先生の付き添いは必要。
・課題点として、週2時間、4名の日本語教員によって授業を行なっているのは、問題であると考える。また、日本語指導は、言語に関係なく行われている(これは問題)
・非行少年の特徴として、算数で躓く子供が多い。特に九九→覚えられないと3年生以上の授業についていけない。

これらのことが、今回の調査で分かった。
そこで提案するのが、以下のツールである。

 このツールを使うことで、今後の研究は大きく躍進するのではないかと考えている。一方でまだ課題点も多くある。そこで、今後の課題として以下のものを挙げる。

これらを行いながら、ツールの運用実効性をより高度なものにしていきたい。

以上が期末発表の内容である。

雛菜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?