見出し画像

体外受精まで


治療は夫から始まり漢方薬などを飲んでました。

3ヶ月ほどで効果が現れる人は現れるそうです。
(夫はさほど効果はなく、もっと長期間飲むことで効果が現れたかもしれません。)

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)とカリジノゲナーゼ。
この2つは基本的によく出される組み合わせのようです。


染色体異常はなく、原因不明の乏精子症という診断です。

睾丸のサイズが通常より小さく、成長期のどこかで異常が起きたのか、遺伝の問題で成長しなかったのか、これは本当に分かりません。

夫は、ストレスがかかると体調に出やすいタイプです。
(ストレスが体調に出やすいのは、また別の原因があります。)

話を聞いていると、学生時代の寮生活はストレスが大きかったとのこと。

もしかしたら、成長期である学生時代のストレスも原因の1つだったかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

男性不妊の原因不明は珍しくなく、確立された治療法もないのが事実です。


病院では体外受精しか妊娠の可能性はないだろう、人工授精は私たちには意味がない治療とはっきりそう言われて、再びショックを受けてました。

.分かってたけど、そうはっきり言われると辛い。

すべての治療をすっとばして体外受精の一択。


分かったよ。無理なものは、無理なんだ。もういいや。


そう思って、今まで毎朝測っていた基礎体温は逆にストレスだったので、思い切ってやめました。


測ってないことがストレスになるかも。と少し心配もありましたが

・毎朝一喜一憂することがなくなった。
・朝から落ち込まないので、気持ちよくスタートを切れる。
・自分をいちいち責めなくなった。

これだけ気持ちの変化があったので、結果的にやめて良かったです。


ちなみに当時の基礎体温はガッタガタでした。
排卵しても高温期になるまで数日かかるような体だったので、毎日落ち込むことの方が多かったです。


夫の治療を継続しながら、私も採卵へ向けて診察を受けに行きました。

体外受精では色んな方法がありますが、私はまず高刺激のロング法を勧められました。


治療の流れは

①前投薬(直前の高温期を延長させるため)
高温期4,5日目

②注射、内服薬で卵胞(卵子)を育てていく
生理開始2〜3日目

③診察で卵胞の育ち具合、ホルモン値の検査をして採卵の日を決める

④採卵

⑤精子と卵子を一緒にして培養
(精子のコンディション次第で体外受精か顕微受精かを決める)

⑥出来た受精卵を子宮に移植or凍結(採卵後の体の様子を見て決定)


ロング法は年齢が若く、検査結果に問題なければまず勧める方法だと先生に言われました。

他にも高刺激のものはショート法ありますが、とにかく量を確保ということでロング法だったようです。


しかし高刺激のものは体に負担が大きいですよね。

普通の妊娠では毎月、卵子は1つずつですが体外受精では薬で1度にいくつも卵子を育てて採卵するので負担がかからない訳がない。

お腹の圧迫感がありますし、卵巣の痛みもありました。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の危険もあるので、低刺激の方法や、自然の排卵に近い形で採卵する方法もあると聞いたので、体質に合った治療方法を医師と相談して決められると良いですよね。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは?

女性の卵巣は親指大ほど(3~4 cm)の臓器ですが、その中の 卵(卵胞)が不妊治療における排卵誘発剤に過剰に刺激される ことによって、卵巣がふくれ上がり、お腹や胸に水がたまるな どの症状が起こることを卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と呼びます。

         重篤副作用疾患別対応マニュアル - 厚生労働省より引用


私はなるべく早く我が子に会いたかったのと高刺激で耐えられるのは今の間だけだと思い、この治療でいくことにしました。

腹水が溜まると、入院になることもあるそうで、そこは先生に納得するまで話を聞いて決めるべきだと思います。


卵胞を育てるのには注射が必須ですので毎日1本、HMGの筋肉注射を自分でしました。(腕は無理なのでおしりに打ってました)

それにプラスして毎日ブセレキュアという排卵を抑える点鼻薬を8時間おきに1日3回決められた時間に点鼻。

これを忘れると育てた卵子が排卵してしまう恐れがあると・・・。


わ、忘れそう・・・!!


仕事の合間にも一度点鼻しないといけなくて、トイレに行くなどしてこそっと点鼻してました。

子どもの様子や連携によってはトイレに行けない時もあったので、隠れるようにして一瞬で点鼻したり・・・。


一度忘れてプチパニック起こして、病院に電話したこともあります(笑)

すぐに点鼻すれば大丈夫とのことで、排卵もせず無事でしたがその時は焦って焦って病院開く時間ぴったりに電話するというね。


もう必死でした。


注射や点鼻薬は回数の度に慣れていきましたが、私がしんどかったのは、合間に行く通院です。

通院の度に採血があり、検査結果が出てから診察なので1時間以上の待ち時間が出るのがかなりしんどいんです。


仕事が終わってから病院へ行き、採血。

検査結果が出るまで1時間は待機。

その後また診察・会計など



その間は近所で晩ご飯を食べたり、買い物をするのですが、まぁー落ち着きません。

1人だと憂鬱になるので、夫に来てもらって合流して食事したりしてました。

やはり夫に来てもらうと話を聞いてもらえるので、ほっとします。


そして毎回出て行く血液検査料金。これが地味に痛い。

血液検査は高いのに毎回だとすごい出費になります。


仕方ないと分かっていてもお金がどんどん飛んでいくのに驚きました。不妊治療怖さをここで知ったんですよね・・・


そのうち慣れて『ハイハ〜イこんなもんよね』ってカード切れるようになってた(笑)


その間夫には精子の凍結してもらってました。より良い精子と卵子を受精させるため精液検査も毎回です。

毎回結果が良くなかったため、計4回の凍結。


濃度は毎度のことですが、200万や310万など(基準値は1500万)
運動率は、5%、8%など・・・(基準値40%)


そして当たり前ですが精子凍結にも毎回お金がかかるのです・・・

当時は1回5000円でした(遠い目)


私の方も、1回目、2回目の通院では卵胞の育ちがあまり良くない様子でした。

更に注射を追加し、3回目の通院でようやく採卵の日が決まりました。


卵胞は左右で合計17個ほど育っていましたが、成熟卵かどうかは採卵してみないと分からないそうで17個取れても未成熟卵や空砲も多いかもしれない。


その場合は成熟卵のみしか使えないと聞いて『えぇ〜〜』と間抜けな声が出てしまったのを今でも覚えています(^^;)


本当に賭けみたいですよね。



ちなみに当時、採卵までの間していたことは特に何もありませんでした。

何もしなくても、採卵さえすれば妊娠できると思ってたんです。



次回は採卵~受精卵の結果までを綴ります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?