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子どもを持つ自信がなかった自分が、我が子を100日育ててみて

娘が産まれて100日が経った。

「長いようで短い」そんな使い古された言葉でしか表現ができない、過酷だけど愛しい、宝物のような日々だった。

結婚するときは、特になんの不安やためらいもなかった私だけど、「子どもを持とう」と覚悟を決めるまでには結構時間がかかった。結婚してから2年は、踏ん切りがつかなかったと思う。
もちろん、夫婦2人の時間への未練とか、産んだらしばらくは仕事をガッツリ出来なくなるし…みたいな気持ちもあった。

でも、それ以上に、「完全に自分の責任で、自分で制御できないひとりの人生を生み出す」っていうのが怖かったんだと思う。

非難されるかもしれないけど、正直に書く。

例えば、子どもが犯罪を犯してしまったら?極端に言うと、人を殺したりしたら?
そうでなくても、すごくグレて手がつけられなくなったら?
産まれた子と相性が悪くて、すごく仲が悪くなったら?やなやつで、全く可愛いと思えなかったら?

自分で制御できない存在を生み出して、自分の人生がめちゃくちゃになるかもしれない。元来の心配性もあってか、そんなことを考えて、躊躇する気持ちがあった。自分本位だけど、本音だった。

でも、あるときふと「明日突然死ぬことになったとしたら、何を一番後悔するかな」と考えた時、
「子どもを育ててみたかった」が一番先に浮かんできた。
色んな不安や恐怖もあるけど、でも、自分の子どもを見てみたい。子育てをしてみたい。
そう思って、子供を持ちたい、って覚悟をきめて、まあ色々あって、なんとか無事この子は誕生してくれたのだった。



実際に、産まれてきたこの子と100日過ごしてみて、産む前に抱えていた色々な恐怖や心配事は、気づいたらどこかに消えてしまった。

この子の悪事によって、自分の人生がめちゃくちゃになるのが怖い??
そんなことより、この子を失うのがめちゃくちゃ怖い。この子が怪我をしたり、病気になったり、痛い思いをするのが怖い。仲間外れにされて、つらい思いして、生きるのが楽しくなくなっちゃうのが怖い。
どうか幸せでいてくれ、幸せでいてくれ、って、寝顔を見るたびに繰り返し思う。

寝起きのぽーっとした顔とか、
ティッシュでおくちを拭こうとするとペロペロ舐めようとすることとか、
死んだふりをしたあと勢いよく起きると何度でもキャッと声を上げて笑ってくれること、
おくちからするミルクの甘い匂い、お肉で埋もれた首からするチーズみたいな匂い、
すました顔で勢いよくすごいうんちをすること、
お風呂あがりのホカホカの赤いほっぺ、
アンパンマンが近くにあると手足をバタバタさせてテンションMAXになること、
眠いときギャーーン!って大騒ぎした後、おっぱい咥えて1分後の寝顔。

今の娘の可愛さを見逃さないように、覚えていられるように、受け止めるのに毎日必死で、
起こるかもわからない遠い未来の悪事を不安がる余裕なんて全くない。

これは、産む前は全然わからない感覚だったなぁ、と思う。

別に今も、娘が将来悪事に手を染める可能性がゼロになったわけじゃない。
でも、それで自分の人生が台無しに…?とかもう全く思わないんだよなぁ。
この100日を体験させてもらって、私産まれてこれて良かったなぁ、ってしみじみ思って、将来何があったとしてもあなたが産まれてくれたことは圧倒的に宝で、充分なんだよ。うーん、うまく表現出来ないけど。
例えるなら、最後こっぴどく失恋したとしても「出会えたことは人生の宝物だな」って思う人…みたいな?ちょっと違うかな…


これから可愛いだけじゃ済まなくなって、大変なこともいっぱいあるかもしれないけど、
でも親になって100日間で思うことは、こんな感じ。

ここまで、頑張って理性的に書いたつもりだけど、リアルな日々の感情としては
「は??かわいすぎるんだが?なんでこんなにかわいいんですか??かわいこちゃん、おひめさま、ほっぺチュッチュッ、食べちゃおうかなパクパクパク〜〜!!」
みたいな感じです…しつこくしては、娘に塩対応されてる。

次の100日は何が起きるかな、楽しみだな。


そういえば今日はバレンタイン。
フォンダンショコラを作ろうと、無印の手作りキットをずいぶん前に買ったけど、まだ手をつけてないんだな。
娘のお昼寝の隙に作れれば良いけど、どうなることか…。

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