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下落局面のサバイバル戦略#1

はじめに

6年ぶりに妻の実家に来ている。20代の頃に大嫌いだった上司とお客様訪問で来た街。もう二度と来ることもないだろうと思っていたけれど、こうしてまた訪れるのだから不思議な縁がある。いくら暑いとはいえ北国のわずかに和らいだ暑さに癒される。街ゆく人の顔色にも柔らかさを感じる。

下落局面

相次ぐ日米要人の円高発言に始まり、日銀の利上げ、そして米国雇用統計の弱さが重なってS&Pも日経平均も大幅な下落局面を迎えている。国内については官制下落と言っても過言ではないけれど、上がり過ぎた相場が調整局面を迎えていることに間違いない。これを読んでいる人には、金曜日の大幅下落が資産を直撃してしまった人もいると思う。来週も何度か反発はあるだろうけど、日経は悲観局面にとても弱いので、基本的にはダウントレンドだと思う。最近の決算発表に対する相場の反応はどうもおかしかった。わずかな見通しの悪さや部門単位の損益であら捜しをするような値動き。上昇銘柄も内情を知っている身からしたら首を傾げるようなノートもあった。いつ暴発してもおかしくない。そんなセンチメントだったと思う。下落局面にはいくつかの戦い方がある。ただ、誰かに忖度するようなNoteは書きたくないから、(原理原則たる)"Keep buying"とだけ叫ぶのは辞めたい。夏休み中に何度かに分けて紹介したいが、まずは証券会社のタブーである"逃げ売り"について書こうと思う。

逃げるは恥だが役に立つ

投信の場合は約定日が翌営業日になることも多いので当日の逃げ売りは機能し難い。逃げ売りの場合、大きなトレンドで下げ方向にあるかどうかを読む必要がある。シカゴの先物市場で下げが予測できても約定日まで間が空く分次の日の値動きに引きずられるので期待した値段で売れるとは限らない。今回の下げ局面でどれだけの人が日経平均42,000円で売りに転じることが出来ただろうか。恐らく私たちは底値で買う才能もピークで売る能力も持ち合わせていない。上値20%での売りと下値20%での買いは捨てる(出来なくて当然と考える)必要がある。すなわち、今回の日経平均なら38,000円までに売れたら上出来だし、33,800円までに売れれば戦略通りということになる。次に下値拾いだけれど、これも底値から20%前後で買えればそれで良い。

逃げ売りが出来る理由

逃げ売りが出来るのはそれまでに積立を続けていて十分な含み益が出ているからで売りに対しても神経質になる必要がない。以前のNoteでも書いた通り、僕は個別株は売らない。その理由はこの銘柄が十分に割安で成長性も確かだと感じているからである。

まとめ

以前にも書いたけれどポジション調整は悪じゃない。僕みたいな人間が何十年単位の日経平均やS&P500のチャートを貼り付けて"気にするな!"と書くのも何かが違うと思う。売りたい時は素直に売ればいいし、買いたいと思えば買えばいい。ただ、売り買いのほんの少しのテクニックで大きく損益が変わるくらい私たちの資産は繊細でもある。だからこそ、自分が正しい選択をしていると感じられることはとても大切なことだと思うし、その役に立ちたい。この記事が少しでも困っている人の役に立ちますように。

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