私だって夜更かししたい!
ある休日前の夜、夫がこんなこことを言ってきた。
「明日の朝、マックで勉強してくるね。」
夫は勉強好きで、常に何かを目指していないと憂鬱になってしまうらしい。
家にいると子供たちの声が聞こえるし、生活の場では集中できないそうだ。
日中は家族と過ごしたいから、早朝にマックで勉強してきたいのだという。
早朝マック勉強はこれが初めてではなく、先週の朝急に思い立って出かけたようで、ダイニングテーブルに「マック行ってきます」の置き手紙を私は朝発見した。
勉強熱心な夫を私は心から尊敬している。
だが言わせて欲しい。
あなたが自由に早朝マックへ行けるのも、私が夜間授乳をして、私が夜明け前からキャッキャと楽しそうにはしゃいでいる娘の相手をしているからなのだよ。
嫌味たっぷりにそう夫に伝えると、夫の表情はひきつっていた。
そして翌朝夫は早朝マックには行かなかった。
夫はよくやってくれていると思う。
けれどその一方で私だって夜遅くまで論文執筆に夢中になりたいし、朝に勉強したいと思えばふらりとマックに行ってみたいと思う。
夫ができているのに妻の私は何故できないのか。
考えた結果、早く仕事が終わって家事や子供たちの相手をする時間が多い私の方が、習慣的に夜の支度や夜泣き対応、赤ちゃんの早朝ブチアゲタイムのお相手をする役目になっているのだ。
習慣的にそのような役割があるから、夜更かしもできないし朝早くに作業することもできないのだ。
ただこれは習慣となっているだけで、たまには夫がこれらの役割を果たしても良いはずだ。
ということで次の土曜日の夜、「私、今日夜更かしして論文書くから!」と宣言して早々に夫と子供たちを寝室に送り込み、夜中の2時過ぎまで論文を書き、娘の夜泣き対応もせず、翌朝10時前までぐっすり眠った。
健康上は規則正しい生活が送れるに越したことはないけれど、一夜漬けで論文を書き上げられたことで満足できたし、赤ちゃんがいると夜更かしできないという思い込みが払拭できた。
早朝マック行くなと夫を束縛するのではなく、お互いに許し合える関係の方がいい。
そう再確認できる出来事であった。