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研究初心者の看護師・介護士に役立つChatGPTの使い方

看護系大学で特任教員をしています。
看護学研究コンサルタントとしても活動してます。

Medi.Ns.Lab.

看護師が研究に取り組む際のハードルってたくさんあると思うのですが、その多くがChatGPTで解決できるんじゃないかなと思っています。

ただし医療や研究分野でのChatGPTの利用には注意が必要です。
病院での出来事をChatGPTに入力することをためらうこともあるでしょう。また研究分野では、論文作成におけるChatGPTは禁止されていることが多くあります。

当然のことながら、個人や施設が特定されるような情報はChatGPTに入れてはいけません。
情報は抽象化するとともに、「一時チャット機能」をオンにすることをお勧めします。
そして執筆をChatGPTに任せることもできません。

ですがChatGPTをうまく使えば、とても便利なツールです。
私はアイデアの壁打ちやブラッシュアップに使ったり、面倒くさい作業を手伝ってもらうのにChatGPTを活用します。

今回は研究初心者の看護師・介護士に役立つChatGPTの使い方をまとめてみました。


1. 臨床疑問と研究疑問の整理ができる

臨床疑問:研究の種となる疑問
研究疑問:先行研究などを用いて研究目的にまでブラッシュアップした疑問

臨床疑問から研究疑問にブラッシュアップするのはなかなか大変ですが、臨床疑問をChatGPTとの対話に投げ込むと思考が整理されます。
人に相手をしてもらうブレーンストーミングは時間と場所が制限されますが、ChatGPTはいつでも返事をしてくれます。

2. 文献レビューのサポート

ChatGPTは文献を探すことは苦手ですが、論文を要約するこは得意です。
「自分のテーマに合いそうな論文を見つけたけれど、専門用語が多すぎてわからない・・・」
そんな論文をChatGPTに打ち込み、「初心者にもわかるように説明して」といお願いすると、平易な言葉で説明してくれます。
いくら質問してもChatGPTは嫌な顔をしません。

3. 研究計画書の下書き作成

ChatGPTを活用して、研究計画書下書きを作成することができます。
研究論文はIMRAD(背景、方法、結果、考察)の形式で書くことが一般です。
そのうち研究計画書は「背景」と「方法」までが含まれます。
研究論文はアカデミック・ライティングという学術的文章術で書かれますが、そんなスキルを習得しなくともChatGPTにアイデアを打ち込めば、それっぽい計画書を作成してくれます。

4. 解析方法の相談

t検定とかχ2条検定の前に、そもそもExcelの使い方が難しい…
もうExcelフォーマットもChatGPTに作ってもらいましょう。
「経験年数による看護師の疲労度の違い調べたい 。Excelにはどのように入力したらいいかな?」とChatGPTに投げ込むだけで、Excelフォーマットが出来上がります。

5. 文献リストの作成

地味に大変な文献リストの作成。
フォーマットは提出先によって少しづつ違っていて、スペースは半角か全角か、カンマなのか読点なのかの確認は目がチカチカしてきます。
そんな面倒くさい作業も、大まかな下書きをChatGPTに投げ込み「規定に合わせて校正して」とお願いすれば作業完了です。


研究って楽しいんですよ*
大変な作業はChatGPTに手伝ってもらって、少しでも研究の楽しさを感じてもらえたら嬉しいです。




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