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「突然炎のごとく」を観ました

映画鑑賞備忘録です。

2022年20本目は「突然炎のごとく」。

6月から7月にかけて開催されたフランソワ・トリュフォー生誕90周年記念の特集上映で観ました。「突然炎のごとく」は1962年に公開の映画で、トリュフォー監督にとって3作目の長編映画。アンリ=ピエール・ロシェによる同名の小説が原作ですが、ところどころ内容はアレンジされているようですね。

今作では、唯一無二の親友であるジュールとジムが二人してカトリーヌという女性に恋をしてしまったことで、次第に奇妙な三角関係にもつれ込んでいく様が描かれます。上映時間は107分と特段長くないのですが、時間の割にたっぷり観たような感覚になりました。なんせパリで二人が出会い、友情を育むところから始まって、恋に落ち、戦争が起き、それぞれが家庭を持ち、かと思えばくっついたり離れたり……等々、怒涛の展開ですからね。

ジュールとジムが恋する女性・カトリーヌはとにかく奔放で、鮮烈なキャラクター。良く言えば何にも縛られない、自由な価値観で登場人物たちを翻弄(篭絡?)していきます。現代の価値観からみても、なかなかの恋愛モンスターっぷりでした。Wikipediaによれば、60年代における女性解放運動のムーブメントに結び付けられる形で評価されたということもあるようですが、なんとなくそんな感じはします。

それにしても最終盤、カトリーヌが朗らかな顔で車ごと橋から川へと飛び込んでいったのは衝撃。しかもジムを道連れにですよ。いやジムもさ、カトリーヌの誘いにのって車に乗るなよって感じなんですけど。やけにシュールな幕引きで、妙に記憶に焼き付いてしまいました。

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