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「ほんとうのピノッキオ」を観ました

映画鑑賞備忘録です。

2021年12本目は「ほんとうのピノッキオ」。

ピノッキオと言うとやはりディズニーのアニメ映画を想像しますが、今作はその原作にあたる児童文学「ピノッキオの冒険」をベースにした実写映画です。

予告映像から結構ホラーチックなのかな?と思いましたが、そこまでホラー色は強くなく、メルヘンチックな世界観をコミカルさと少々のダークさで味付けしたような仕上がり。”大人も楽しめる童話”としては非常に正統派な作品でした。ストーリーはおおむね原作準拠。ピノッキオはラストにしっかり改心して人間になることができ、おじいさんと喜びあうというなんともハッピーな終わりを迎えるので安心して鑑賞できます。

特筆すべきは特殊メイクで仕上げられた登場人物たちのビジュアル。主演のピノッキオをはじめ、物語の重要な登場人物である妖精、そのメイドを務めるカタツムリ等々、個性豊かなキャラクターが何体も登場しますが、どれもシュールさや愛嬌、幻想的な雰囲気を感じさせる良い造形でした。

お気に入りのキャラクターは序盤に出てくる見世物小屋の生きた人形たち。登場シーンは長くはないですが、不気味さ、物悲しさ、そして優しさを感じさせる言動が魅力的です。あと、風邪をひいたピノッキオのもとにやってくる棺桶を担いだ黒いうさぎたちも印象に残りました。カタツムリが歩いた後の粘液でぬるぬるとした床をちまちま歩いていく姿が可愛いです。

上記の動画にも登場しますが、マグロは今作一番の奇妙さ。こんなの絶対にシーマンのこと思い出しちゃうでしょ。このように、CGだけではなく特殊メイクやセットで作り上げている部分も多いようで、現実と非現実が溶け合ったような美しい映像が全編にわたって楽しめます。

今作の題材自体はディズニーのアニメもあってよく知られた物語ではありますが、それとは一味違った原作寄りのピノッキオを味わうにはうってつけの作品でした。


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