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包まれたあの夏の日

空間に、人に、包まれるという感覚を知っているだろうか。私はあの感覚をまだ十分には表現しきれないかもしれない。それでも書きたい。

書くことで、感謝を伝えたいと思うから。

これはアルビノの交流会の話だ。交流会では、情報を交換したり……何だろう、アルビノの人と会って、今後のことなどを聞いたりする。そう書いてみたが、当事者同士が出会うということに大きな意味があるのだと私は考えている。

アルビノなのは自分一人ではないのだと知ることが大事だ。

交流会に初めて参加する時、正直ちょっと怖かったのは覚えている。今でこそネットの知り合いにもよく会うけれど、その頃はなかなかそんな経験もなくて、主催の薮本さんとメールのやり取りをしたけれど、会いに行くということには実は不安があった。

前日、私は全く眠れなかった。そのせいか当日起き上がれず、私は遅れて会場に向かうことになった。

そこには、アルビノの人がいっぱいいた。今まで見たことないくらいたくさん。10~15人ほどだけど、私の人生のなかでこれほどたくさんのアルビノの人を一度に見たのは初めてだった。

屋外でBBQをした。その時のことを鮮明に覚えている。言葉はいらなかった。日除けが必要なことも、日焼け止めを時折塗り直す必要があることも、全部、その場の共通認識だった。包まれている。そんな感じがした。

その後、屋内で皆で話をした時も、そうだった。「私もあるよ、そういうこと」と言ってもらえること、それが嬉しかった。私だけじゃないんだ。そう思えたことで、パッと世界が明るくなった気がした。

仲間がいる。全て同じではないけど、仲間がいる。そう思えたら心強くて、前に進む力をもらえた気がする。

ありがとう。

執筆のための資料代にさせていただきます。