甘え下手な人は、小さい頃の自分を抱きしめてあげたらいいかもしれない。
「小さい頃、何にも買ってあげれなかったわね〜」
2週間前に母と食事をした時、母は突然そんなことを言い出した。
65歳を過ぎた母は、今は学童保育で働いており、日々たくさんの子供達と接している。
そして、子供達の姿を見ていると、自分の子育てを振り返ることもあるようだ。
これは、1年前に私が日記アプリに書いていた言葉。
今の旦那さん(当時は彼氏)に対して、ちょっとした自分の要望がいつも伝えられなくて苦しかった時に、じっくりと自分の気持ちと向き合っていた時に書いた日記。
一緒にショッピングモールにいて、私はまだ見たいお洋服がある時に、彼がもう次のお店に行きたがっていて、「まだこのお店で見たいお洋服があるの」って言えない。
一緒にご飯屋さんに行って、本当に食べたいものが彼のメニューよりちょっとだけ高い時に、「これが食べたい」って言えない。
そんな些細なことなのだけど、やっぱり積み重なっていくとストレスで。
なんで言えないのだろう?とじっくりと自分と向き合った時に、
実は、自分の幼少期の環境から来ているんだということに気がついた。
振り返ると、小さい頃から「うちはお金がないのよ」ってことあるごとに両親から聞かされてきたし、お金のことでたくさん喧嘩する両親を見てきた。
だから私は小さい頃から、特に何かお金が関わるものについては、
何か自分の欲望が生まれると同時に、「これを言ったらパパとママを困らせちゃう」という思考が瞬時に働いて、欲望を伝えることができなかったんだと。
さっきの日記アプリに書いた言葉の続き。
これを書きながら、私はベッドの中で毛布にくるまりながら、
自分で自分をギュッと抱きしめてあげました。
不思議なことに、当時の自分が、自分の内側からそっと出てきて、私の体と一体化したかのような感覚。
一見平気で辛くもなんともないって思っていたけれど、
実は心の中で我慢していたものがたくさんあって。
それがやっと、やっと今解放できる時が来たんだって。
そんな気持ちを味わっていた。
そしたらせきとめていたものが急にどばって溢れ出して、
涙が止まらなくなった。
毛布の中で思いっきり泣いた。
そして、泣いているのに同時に癒されていく自分を感じていた。
泣いているけれど、それは温かさに包まれた安心した涙に近くて。
だから癒しがどんどん進んでいって、
涙も自然と止まりました。
この日記を書いてからの私は、
もちろん、すぐに要望を全部伝えられるようになった訳ではないです。
でも、少なくとも要望をうまく伝えられない時に苦しまなくて済むようになったし、これが私なんだって思えるようになった。
これから、もっと甘えることができるようになるかもしれないし、
もしかしたら、変わらずそのままなのかもしれない。
「小さい頃、何にも買ってあげれなかったわね〜」
母の言葉には、「そうだったね」と返事をした。
でも、あの癒しの時間があったから、恨みとか怒りとかそんな感情は湧かない。
あの癒しの時間に出会った小さい頃の自分。
どんな状況であれ、その自分を育ててくれた母なんだと思うと
感謝の気持ちしか湧かなかった。
もしも、今自分が甘え下手なことで苦しい、
自分の気持ちを自由に表現することが難しい、と感じている人がいたら、
私と同じように小さい頃の環境が影響しているのかもしれないです。
もしそうであれば、
小さい頃の自分と出会って優しく抱きしめてあげてください。
全てが解決されるなんて言えないけれど、
今よりもずっと自分を受け入れられるようになると思います。
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