5秒待つ
先日、「未来の教育(保育)を考えるお話会」で、産婦人科医の池川明先生が、こんな話をしてくださいました。
日本の助産師は医療行為ができないが、アメリカの助産師はできるそうです。
お産の現場に臨んだ時、日本では、赤ちゃんとお母さんの力を信じて見守るしかないが、アメリカでは、ついつい会陰切開等の医療行為を先回りしてやってしまいがちだということです。
ここから分かることは、知識や経験があると、つい先回りして、何かをやろうとしてしまいがちだということです。
これを子育てに当てはめると、
子どもが川の方に近づいて行こうとしていたら、
「危ないから、行っちゃダメ!」
ホコリを口に入れようとしたら、
「汚いからダメ」
ガラスの破片を拾おうとしたら、
「手を切るから気をつけて!」
こんなふうに、大人が先回りして、伝えていることがありませんか?
ということです。
気づいていないだけで、一日中、そんな声かけをしているのが、私たち大人です。
もちろん、私も例外ではありません。
これを続けていくと、子どもたちの経験は極端に少なくなります。
危険かどうかの判断がつきません。
子どもたちは、ケガをしたり、お腹を壊したり…そんな経験から、生きるための術を学びます。
私たち大人が良かれと思ってやっていることが、子どもたちの生きる力を奪っているとしたら、これは早急に考え行動する必要があると思います。
つい声をかけたくなったら、5秒待ってみませんか?
たったの5秒ですが、とても難しいです。
けれども、その5秒の間に、川に向かっていた子どもは、危険を察知して引き返してくるかもしれない。
手前で目的を終えて帰ってくるかもしれない。
いろいろな子どもの様子が分かる大切な5秒です。
5秒待つ子育て
大切だと思いませんか?
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