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そこに、いた証明。

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記憶に残る、大切な人たちとの瞬間を切り取ったもの。
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2020年7月の記事一覧

幼き頃の「すっちゃん」は、食べないでと泣いた。

わたしの「すっちゃん」は、もうすぐ二十歳になります。 20年前のわたしは、もう入院していた頃かと思います。 逆子がまったく治らず、お腹の張りも強かったこと。それから、「あまり大きくないので早めに産みましょう」という先生の助言のもと、帝王切開での計画出産が早々に決まりました。 世の中には出産方法にこだわりを持っている方もいると思いますが、わたしにはどうでも良いことでした。目的が「無事に生まれること」だとはっきりしていたので、安全第一にしか感心がいかなかったのです。 不安な

記憶を辿るとき、そこには今の自分につながる線が見えるのだ。

どうしてもの予定がある時に限って、お天気が悪くなるものだなと、朝起きてすぐの空を見て思いました。 とはいえ、遠くの土地では災害に遭われている方もいるので、雨風が強いくらいで挫けるわけにはいきません。 都内の新型コロナウィルス感染者数にモヤッとしながらも、窓を打つ波のような雨風を横目に、出かける支度をしました。 * * * 向かうべき場所の途中には、私が数年間一人暮らしをした場所があります。一人暮らしといっても、共同生活と言ったほうが適切かもしれません。 マンションの一室