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【映画】「カメラを止めるな!」満席の映画館で、笑いがわき上がる。止まらない。

日本人も、映画館でこんなに笑うんや。
そう思っている自分も、いつの間にか笑いの渦にしっかり巻き込まれていた。

おもしろい、こんなのおもしろいに決まってる!

ネットで見ていた上映スケジュールが来る日も来る日も完売で、
でもレビューにはどれも「傑作!」「とにかく見て!」としか書いてなくて、
低予算で俳優はみんな無名、監督ももちろん知らないけれど
どうやら、わが地元滋賀県の出身で、
高校生の頃イカダで琵琶湖を渡ろうとしたらしい。
失敗してうちの近所に漂着したらしい。

いろんな方面でただならぬ何かを感じ、
自分でもよく分からない執着心で電車に乗って、
灼熱の太陽に焼かれながら知らない街の映画館にたどり着いたのでした。

低予算、有名俳優なし、豪華セットなし。
その全ての条件が、この上なく上手に使われている。
舞台が小さいからこそ、爆発力がハンパない。
コンパクトだからこそ、その連鎖が止まらない。

みんなでワイワイやるものづくりの楽しさ、
本番ならではのスリルと臨場感、ヤケクソが生む奇跡。
でも外側には十分に時間をかけて、練りに練られたシナリオがあるんです。
その両方を最高の形で見せてくれる映画。

余韻なんてない。
そう、わたしが普段映画に求めている余韻とか不条理とか、
語られることなくただ静かにそこにある感情なんかは一切ない。
全部が分かりやすく、隙間なくきっちりピースがはまっていく。
だから、はっきり言って好きなタイプの映画ではない。

その分を差し引いても十分余りある、笑いと構成の上手さで5億点です。
たまにはこんな映画もいい。いや、すごくいい!

明日、上田監督が地元の映画館に舞台挨拶に来るそうです。
湖北出身の監督にとっても、きっと最寄りの映画館だったビバシティシネマ。
行列は、中学の時に観た「もののけ姫」以来知りません。
そんなもののけ姫をはるかに超える大行列を祈って。
大人も子供もお年寄りも、ゾンビ嫌いな人も、
万が一ネタバレを見てしまった人も、
どんなに期待して行ったとしても、きっとそれを上回る一作です!

©ENBUゼミナール

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