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演劇制作とわたし

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舞台・演劇の公演で「制作」と呼ばれる仕事をしている私が日々その仕事と向き合って思ったことをまとめています。 形があるようで形がないものを作る仕事は、時としてその価値が不明確になり…
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2020年6月の記事一覧

時に演劇は運命を変える

多分人生において何回か、分岐点になるような作品はあるんだと思う。 年を経るごとにアップデートはされるだろうけど、多分この作品は一生変わらない。 今でこそ演劇人ぶって、演劇の仕事していますと大手を振って大声で言えるようになったけれど、実は私が最初にやりたかったのは「演劇」ではなく「ミュージカル」であり「バレエ・オペラ」であったことを知っている人は今の私の周りにはほとんどいない。そりゃそうだ、だって話していないもの。 だけれども、私が舞台美術家か舞台衣装家になりたくて武蔵野